ハニ族は、中国・雲南省に住む少数民族の一つです。「毎年の1月1日から3日までの3日間、ハニ族は、最も盛大な祝日「ガタンパ祭」を迎えます。「ガタンパ」はハニ語で、「また始まる」という意味です。
元日に先立って、12月30日から、ハニ族の村は、もうすっかり新年の雰囲気となります。村全体は、色とりどりの布で飾られ、都市に出稼ぎに行った人も次々と戻ってきます。
「祭竜」という式典を行う村があります。ハニ族は、「ドラゴン(竜)の神」を一番の力を持つ神様と見ているため、新年が近づくと、かならず「ドラゴンの神」を祭る儀式を行います。村の空き地に祭壇を作り、酒や料理を用意して、踊ったり、歌ったりして、神様に敬意を表し、来年の豊作やみんなの健康、幸せを祈ります。式典後、皆で思う存分、お酒を飲んだり、食事をしたりして楽しみます。
また、その2週間後に、ハニ族は、もう一つの祝日「マオマトゥ」を迎えます。これは、春の種まきを前に行う行事です。村の大通りに沿って、食卓が数百メートルにわたって延々と並べられます。このことから「長いドラゴンの宴」とも呼ばれます。村の長者は最初のテーブル、そして女性たちは、最後のテーブルに集まります。ほかの人々は、自由に席を選べます。各家の主婦たちは、みずから作ったお酒「米酒」や手料理を出して腕を競います。(文:藍暁芹)
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