蒙古族の女性・ナルスゥさんは、内蒙古自治区赤峰市の観光局長です。このほど、北京オリンピックの聖火ランナーに選ばれました。
ナルスゥさんが2001年に赤峰旅遊局の局長に抜擢されてからのこの6年の間に、赤峰市をあまり知られていない都市から、民族的な特色を持つ観光都市のひとつに、そして、さらには北京五輪のお勧め観光スポットに変身させました。「オリンピックブームに乗って、赤峰市を観光の名所にした」ということで、多くの聖火ランナー希望者から抜擢されました。
ナルスゥさんの趣味は、服のデザインです。自分の服装はもちろん、家族の服装も手作りで作っているそうです。「イメージ作りをすることには、批判的な意見もあったが、観光の発展を目指す責任者として、赤峰市をイメージアップしなければならない」と、ナルスゥさんは強調しました。数年前まで、赤峰市は、北京からおよそ500キロ離れ、草原のほかに、遺跡や世界地質公園などがあるものの、あまり知られていませんでした。
観光局長に就任してから、まず、市の上層部に働きかけた結果、観光資源の整備に充てる6000万元を支出させました。また、市内に作られた違法な電話ボックスを撤廃させました。その後、北京オリンピック観光のお勧めスポットに選ばれるため、ナルスゥさんは、北京で3ヵ月にわたる「幹部交流」に参加し、その機会を利用して、北京オリンピック組織委員会を度々訪れました。
ナルスゥさんは、また、観光業と貧困扶助プロジェクトを結び付けました。それによって、5000人余りの牧畜民が、無料で養成班に入ることができ、観光サービス業の従業員になることができました。さらに、台湾影光教育基金会の寄付金をもらい、貧困地区に14校もの希望小学校を建てました。
「北京五輪の聖火ランナーとして走ることは、一生の思い出となるだろう。携わっている観光事業の励ましにもなる」と嬉しそうに語りました。(文:藍暁芹)
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