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(二)「がま退治」ー2
   2007-11-20 16:29:01    cri

 そこで人々はやっぱりと怖がり始めたが、この書生はそんな様子は見せず、なんと包みなおして、それを家に持ち帰った。

 家では、これは大変だと、包みを役所に届けるよう親や兄弟が書生に言うが書生は聞かない。幼いときからやるといったらなんでもやりだす書生のくせを知っている家族は泣き出し、我が家には災いが来たと叫び始めた。これに書生はいう。

 「何もそんなに怖がり、騒ぎ出すことはない!何かあったらわたし一人が責任を持つから」

 こうして書生は、その包みを自分の部屋にもっていった。すると、その夜、なんとかの二匹のがまガエルが大きくなって書生の床に上がっている。

 「なんだ!ちょうど酒の肴がないと思っていたところだよ。よし、お前らを食ってやる!」と書生は、武芸でも習ったことがあるのか、大きな槌で瞬く間に二匹のがまガエルを撃ち殺し、包丁でそれをさばいたあと、味をつけて煮てしまい、酒の肴としてパクパクとうまそうに食べてしまった。そして酔ったらしく、そのまま、床に倒れるとすぐにいびきをかき始めた。

 と、次の日の夜、今度は十数匹の昨夜より小さいがまガエルが床や椅子と机の上にあがり、グワッ!グワッ!をやかましく鳴きだした。

 「うるさいな!お前らも酒の肴になりたいみたいだな!」と書生は今度は二つの槌を持ってきて、あっというまにこれら十数匹のがまガエルを撃ち殺し、同じ様にさばき、味をつけて煮てしまい、酒と一緒にお腹に収めてしまった。

 こうして三日目の夜になると、なんと前日よりも一回り小さい二十数匹のがまガエルが出てきて、床や地面でやかましく鳴きだした。

 「なんだよ。またきやがったか!うるさい野郎たちだ!また、私の酒の肴になりに来たか!一昨日も昨日もお前らを食ったが、私はなんともなかったぞ!私の五臓六腑はなんともない。ふん。お前らを煮て食い、いくらか飽きたが、今晩も食ってやる。そうだ!今晩は、煮るのをやめて串焼きにしてみよう」

 こういうと、書生は、今夜は槌のほかに先の尖った剣を持ち出し、すばやいしぐさで二十数匹ものがまガエルを殺し、またも包丁で次々にカエルをさばき、食べやすい大きさに肉を切るとそれに塩で味付けし、家の台所にあった串を取ってきてカエルの肉を串に刺し、庭で火を起こしてあぶり始め、出来上がったものから酒を飲みながらむしゃむしゃと食べ、とうとう全部腹に収めた。

中国昔話
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