中国では酒をめぐる習慣は多いですね。
まず最初に、「満月酒」。これは、お月様の満月とちがいますよ。子供が生まれて一ヶ月経ったことを祝うもので、一般は家族だけでご馳走を作り、赤ん坊の両親以外に、おじいちゃん、おばあちゃん、時にはおじさんおはさん、いとこの兄姉があつまり飲んだり食べたりします。もちろん当人はそんなことは知らず横のベッドかなんかですやすや寝ているでしょう。このときの子供、つまり嬰児はいくらかやかましくても一日24時間の大部分は寝てますからね。
次に「百日酒」。これはうまれてから百日経ったことを祝うもので、宴の規模は「満月酒」よりも大きくなり、親戚だけでなく友人と知人やその家族を招いて祝うことが多いようです。いまではレストランで宴会を設けて祝う光景をよく見ます。これによばれると、お客さんは、子供に適する衣類やおもちゃなどをプレゼントとして差し出し、赤ん坊の両親やおじいちゃんやおばあちゃんに「おめでとう」の言葉をかけ、その場に赤ん坊がいれば、もちろん大体は寝てますが「かわいいね。生まれたとこの体重はどのくらい?」とか、「お父さんそっくりだよ」、この子はママに似てる」、または「将来、きっとハンサムになるよ」。「必ず綺麗なお嬢ちゃんになる」と褒めればいいんです。もちろん事実がそうなんでしょうね。でも変なことは絶対にいわないことです。これは当然ですね。そしてあとは雰囲気を壊さないように話し、楽しく飲み、多く食べればいいんです。
ところで、一部地方では、主人側は、赤い玉子、これは大抵がゆで玉子で、食紅で殻を赤くしたもの。これを招いたお客さんに贈ります。それも一つだけではいけません、二つ、つまり対にして贈るのです。これは"好事成双"、これはいい事やラッキーなことは同時に起こるという意味です。もちろん、紅包といって赤い小さな袋にお金を幾らか入れて招待された人たち、特に子供に配る習慣もあるようです。これはお年玉とは違い、祝いに来てくれたお客さんたちへの感謝の気持ちとお客さんたちにもいい事がありますようにと願う気持ちがこもっているみたいですね。いいですね。
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