汾陽県の杏花村には古い井戸があり、神の井戸と呼ばれ、また東屋があって申明亭といいます。古碑には、この井戸の水は清らかな上に甘美で、この水で酒を作ると濃厚で馥郁(ふくいく)とした香りがするということです。ここでの造酒作業は1500年余り前の魏の時代から始まり、歴代の文人墨客は、ここの酒を絶賛しているとこのことで、伝説上の酒屋「酔仙居」はよく知られています。この「酔仙居」には、あるみずぼらしい姿をした老人が来て、三度も酒を注文したのに、酒代を払わず、なんと、井戸のそばに行って口から香気を吹き、この井戸水を酒に変えたことから、この古井戸は神の井戸になったということです。ここ杏花村は、その北に文水という河があり、南には汾陽の町があり、自然条件もよく、昔から交通が便利だったということです。そして1875年の清の光緒元年に、地元では宝泉益という造酒所ができ、1912年に崇盛永と徳厚成という酒造りの工房が姿を見せ、この三つの工房で汾酒が造られていました。こうしてのちにまた色々と発展し、1951年に大規模な杏花村汾酒工場が出来たとのことです。
で、いまの汾酒は、固体糖化発酵による固体蒸留の酒で、独特の清蒸二次清という、二次発酵法を採用しています。原料ですが、中国西北部の平原で出来た澱粉を主に、コーリャン、大麦とえんどう豆から取った麹を糖化発酵剤として加え、杏花村にあるかの古井の水で醸造するらしいですね。また、お酒の発酵設備は地下に埋めてあり、まず蒸した原料に麹を投入し、発酵させるというもの。1トンの原料に8個から16個の瓶を使うそうです。そして20日間以上発酵させるということ。一回目の発酵が終わると瓶から取り出して新しい原料を加えて蒸留し、冷やした酒かすなどに改めび麹を加えて発酵させ、2回目の蒸留。以上はすべて書いてあったことを引用。私には詳しくは分かりません。ごめんなさい。私もこれまで何回か汾酒をもみましたが、いい香りがします。でも強いですよ。
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