第18回テコンドー世界選手権は、5月18日から始まり、5日間の日程で行われました。22日夜、華やかな閉幕式で大会は幕を閉じ、次回開催地のコペンハーゲンに大会旗が受け継がれました。
北京はテコンドーという競技の枠組みの中で、熱く燃えました。2008年北京オリンピックは、こんな国際的な雰囲気の中で、こんな素晴らしいパフォーマンスが見られるのかと、わくわくさせてくれる大会でもありました。中国のエース、悲願の初優勝を狙う陳中の感動的なドラマも上映されました。
陳中は、2000年のシドニー、2004年のアテネでオリンピック2連勝を果たしたものの、世界選手権ではまだ優勝したことがありません。「選手権で勝てない陳中」というのがジンクスとまで言われて、5回目出場した今大会は、彼女にとって絶対に勝ちたい大会でした。
大会最終日の22日、待ちどおしい陳中が出場してきました。初戦から、絶対取りたいという気迫が表れてきました。9ー2、4ー0、8ー1,6ー1と危なげなく勝ち上がり、順調に決勝に進出しました。決勝で韓国のハン・ゼンシャンと対戦しました。試合は、大歓声に後押しされて、第1セットから優位に進め、3ー2でリード。第2セットも点差を一つ広げて4ー2。最終セット、一時、6ー4で2点差とつけたものの、試合終了直前に2度目の警告を受けて、マイナス1点科され、5ー4の1点差となります。会場の観客の皆さんも思わず手に汗握る展開となりましたが、ここで試合終了のブザーが会場に鳴り響きました。悲願の勝利を決めた後、陳中は、国旗を手にして、満員の観客席の声に答えました。
これで、陳中は、オリンピック、世界選手権、ワールドカップという最高の国際的な3冠に輝きました。これは、女子テコンドー界での第一人者です。来年の北京オリンピックに向けて、もう一つの夢があります。これは、オリンピック3連覇です。テコンドーが正式種目に採用されてから3大会連続の優勝。これが実現すれば、確実に歴史に名が残る偉業になります。
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