2007年テコンドー世界選手権が5月18日から22日にかけて、北京市郊外の昌平体育館で行われました。
テコンドーは、韓国の武道で、2000年のシドニー五輪で、オリンピックの正式種目となって、一気に世界的なスポーツとなりました。初めての世界選手権は、1973年にソウルで行われ、それから2年ごとに1回、世界各地で開催され、今年で男子は18回目。女子は11回目となっています。北京オリンピックの前年の国際大会ということもあり、選手、そして各メディアからも注目されています。124の国や地域の1704人の役員と選手はが今大会に参加しています。また34の国や地域から121社309人の記者が大会を取材に訪れました。
北京市中心部から西へ30キロの場所にある昌平体育館は、敷地面積2万2千556平方メートルで、6000人を収容できます。ちなみに、体育館の所在地である昌平区は、来年の北京五輪の「バイアスロン」と「自転車ロードレース」の会場となります。
5日間の試合で16種目が行われ、韓国は、金4銀4銅4でメダルランキング1位。中国は、金2銅1で2位につけました。メダルは、アジア、ヨーロッパ、アメリカ、アフリカ4大陸26の国や地域の選手が分け合う形となり、獲得した国の数が史上最多となりました。これこそテコンドーが真の世界的スポーツとして、世界中に普及した証かもしれません。
中国代表が取った2枚の金メダルは、偶然にも大会の最初と最後にとったものです。初日の女子47キロ級で、中国の呉静キョク選手は、世界選手権を制したタイのヤオワパ選手に圧勝して、初めて国際的な栄冠に輝きました。
そして大会最終日に行われた女子72キロ超級には、中国の陳中選手が出場しました。陳中選手は、2000年のシドニー、2004年のアテネでオリンピック2連覇を果たした「女子最強」の選手です。2001年にW杯チャンピオン、2006年には、アジア大会優勝を果たしており、彼女に足りないのは、もはや世界選手権の栄冠だけ。今回で5度目となる世界選手権は、是が非でも優勝したい大会です。すべて圧勝で決勝まで上がってきた陳選手は、韓国の?珍善と対戦し、5対4で勝ち、念願の優勝を果たしました。これで、陳中選手は、女子史上初となる五輪、W杯、世界選手権の3冠を達成したことになります。
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