でも、選手たちは少しでもいい成績を収めるために、ある一部の選手が、まだ取り締まりの対象となっていない薬物を服用するようになるというのもしばしばです。このような問題について、杜利軍医師は次のように話しました。
「ドーピングの手段はとてつもないスピードで変化しており、毎年必ず新薬が現れます。その変化に追いつくため、検査技術や、設備、検査官のレベル向上などを行わねばならないんですが、正直いうと、非常に厳しい状況です。」
そのドーピング問題を解決するために、そのいたちごっこから抜け出すためにどうすればいいか・・ということですが、より厳しい検査制度や正確に検査できる設備を導入することは大切です。それと同時に教育の部分が多大にあるでしょうね。つまり、ドーピングを使ってはいけないという、社会的雰囲気のようなものを作ること・・・非常に抽象的ですが、これも非常に大切だと思います。
現在、中国を含む多くの国では、ドーピング使用がプロからアマチュアへ、一流選手から一般の選手へと拡大している傾向があります。ですから、ドーピングがもたらす生理的、心理的な大きな副作用を広く知ってもらう・・つまりドーピングの怖さを知ってもらうということです。
非常に長い道のりで、恐らく今回のオリンピックだけでは解決しきれないかもしれませんが、ドーピングはある意味、犯罪行為なんだという共通認識を確立すること、これが大事なのではないかなと思います。
これについて、国際オリンピック委員会のロゲ委員長も、「ドーピング問題はスポーツ界が直面している最も大きな困難である。選手の心身の安全を守り、競技の健全な発展を図るため、国際社会は反ドーピング活動に力を入れてきているが、この問題は、いまだ解決されていない。反ドーピング活動は長い時間をかけて、国際社会が共に背負わなければならない共同の責任だ」と述べました。
北京オリンピック組織委員会の楊樹安副主席はこのほど、記者会見で、この問題における中国の態度をはっきりと示しました。
「われわれはクリーンで公平な競争を提唱しています。しかし、どんな大会でも必ずこのルールを破ろうとする選手が現ます。我々は、北京オリンピックにおいて、このような選手を一切許しません。容赦なく厳しく処罰するでしょう。」
北京オリンピック組織委員会は、大会のための設備や専門的な検査グループを用意しますが、検査自体は関係の国際機関によって実施されます。
大会期間中、中国がいかにそれらの国際機関と協力してドーピング使用を取り締まるか、本当はこんなことが注目点になってはいけないのですが、これも現実ではあるわけです。ぜひ、選手の皆さんにはこういうことはやめていただきたい・・そして、万が一、こういう選手が出てきたら、それはしっかりと、それこそ公平に取り締まってほしい・・そう願っております。(文章:王丹丹 01/29) 1 2
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