男子バスケットボール2006年世界選手権は、先月19日から日本の五つの都市で開かれました。アメリカや、アルゼンチンなどバスケ強豪国の代表チームを含む24チームが出場し、熱戦を繰り広げていました。
アジアのチャンピオンチーム、中国なんですが、予選リーグ、強豪アメリカ、イタリア、セネガル、スロベニアなどと同じ組ということで、いわゆる「死の組」・・この厳しい予選リーグをどう戦うかというのが注目されていました。
8月24日までに行われたグループ戦で、中国は、セネガルとスロベニアを下し、トップ16に進出。決勝トーナメント入りしました。特に、グループ戦の最後の試合で、中国はヨーロッパ強豪のスロベニアと粘り強く戦い、最後の1秒でスリーポイントシュートを決めて、逆転。78:77の1点差で勝利を収めました。いわば、起死回生の3点ということになるわけです。この劇的なスリーポイントシュートを決めた王仕鵬選手は、これからの中国代表について、大会後、こう語っています。
「厳しい組に入って、多くの強豪チームと対戦し、そして勝利したことはチームにとって、大きな自信なりました。チーム全体のレベル向上、そして何より、2008年のよりよい成績などにつながると思います。これからはもっと強くなりたい、そしてきっと強くなれると信じています。」
中国代表の1人で忘れてはならないのが、NBAのヒューストンロケッツで活躍している姚明選手・・・非常に大きな注目を集めていました。
グループ予選の五試合で、姚明・ヤオミン選手は各試合平均28.4ポイントを取りました。これは今大会ナンバーワンです。このほか、彼は出場した各試合で平均9.2個のリバウンドをとりました。これは出場選手中3位でした。グループ戦の段階では、全選手の中でも最も活躍した選手は彼といえるでしょう。
姚明といいますと、大会の半年ほど前に大ケガをしまして、出場自体が危ぶまれていましたけれども、今大会は見違えるほどの活躍を見せました。
特に同じ組に入った「ドリームチーム」と呼ばれる優勝候補のアメリカとの試合で、姚明選手は21ポイントをとり、10個のリバウンドを決めました。試合後、アメリカのクライゼゥスキー監督は姚明選手を高く評価しました。
「姚明は決定的な役割を果たす選手です。非常に勇敢な戦いぶりを見せました。彼は優れたリーダーです。彼がいることで中国代表のほかのメンバーも良くなっていくのでしょう。足のケガが回復したばかりで、チームメートと一緒の練習も短かったらしいですが・・この状況の中でもこれだけのプレーを見せられるのは、さすがとしか、いいようがありません。」
中国は決勝トーナメントに出場しましたが、ヨーロッパ王者のギリシャに敗れました。8月27日に行われたギリシャとの試合で、中国は64:95の大差で敗れたのです。
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