一ヶ月に渡って熱戦を繰り広げてきたサッカーのワールドカップは北京時間10日未明決勝戦が行われ、イタリアがPK戦の末、フランスを破り、1982年以来、24年ぶりのチャンピオンとなりました。今大会は、例年になく、勝つべきところが順調に勝ち進んだ大会のような気がします。結局はヨーロッパ勢が地の利を生かして、ベスト4を独占したわけですが、サッカーの面白さを存分に味わえる大会だったといえるのでしょう。
残念ながら中国代表は予選で敗退し、今大会の出場はなりませんでしたが、実は中国のサッカーファンも今回は大変な熱狂振りでした。例えば、繁華街にあるスポーツバーやレストランでは、夜遅くまで大勢の人たちが大型ビジョンのサッカーに歓声を上げていました。前回のW杯には中国代表が出ていたのですが、ここまでの盛り上がりはなかったのではないかと思います。
あとかなりの数の方が実際にドイツに行きました。彼らもある意味「中国代表」といえるかもしれません。今回のW杯、実はプレスセンターや、試合会場などで、中国人ボランティアの姿が多く見られました。ドイツでもそんな中国人留学生諸君が積極的にボランティアに参加しています。北京放送の特派記者はドイツを訪れた中国代表の皆さんを取材しました。
その中の一人、フランクフルトの大学で留学中の王宇さんです。
「ワールドカップのボランティア募集はすごく応募者が多くて・・結構大変でしたよ。フランクフルトだけでも3万5000人以上が応募したそうです。でも、ボランティアになれてよかった!私はドイツで勉強していますので、ドイツ語ができます。あと・・英語と中国語。この三つの言葉ができますから、ドイツにやってきた多くのサッカーファン、特に中国のサッカーファンのお役に立てたと思います。」
中国人のW杯とのかかわりはそれだけではありません。中国サッカー協会の元副主席である張吉龍氏は、今大会の組織委員会のメンバーであり、大会運営に積極的な役割を果たしました。またワールドカップの関連イベントとして、ドイツで開かれたコンサートでは、中国の有名な若手ピアニスト、郎朗氏が見事な演奏を披露しました。
あと試合前に、選手達と手をつないで入場行進するいわゆる「エスコートキッズ」にも、北京や、上海、広州、重慶からの4人の子供たちが中国の子供たちの代表として選ばれました。全部で46の国や地域から1400人あまりが選ばれましたが、その中には、中国の子供たちもいたのです。
そして、なんといっても、ドイツまでわざわざ試合を観戦にでかけた、サッカーファン、中国語で言えば、球迷の皆さんでした。
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