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空手の道を生きる~少林寺流空手道連盟錬心舘師範・今井実さんに聞く(下)

2017-01-17 20:49:34     cri    


 聞き手:王小燕、高橋恵子

 中国での道場生の指導などで北京を訪れた今井師範。今回で6回目になります。この今井師範に今週も引き続き空手道の極意について伺います。

 去年8月、空手は2020年東京オリンピックの正式種目への採用が決まりました。実は、空手は1999年にWKF(世界空手連盟)がIOCに承認されて以来、3度オリンピック種目候補に挙がりながらも採用には至らなかったという経緯がありました。

 こうした動きを今井師範はどうみているのか、また、今後の道場運営への影響について、どう考えているのでしょうか。

 「競技スポーツ」と「生涯スポーツ」の違い、「空手」と「空手道」の違いはどこにあるのか。今週も今井師範に伺います。どうぞお聞き逃しのないように。 


北京を訪れた今井師範と道場生(写真提供:今井道場)

 ■抜粋:今井師範に聞く

 ――少林寺流錬心館関東地区本部今井道場の修行理念を教えてください。
 必要で信頼され、あらゆる困難から逃げずに立ち向かえる自分作り。自分の欲求を押して忍び、相手が、周りがどうしたいかまず観る。そして感じて対応できる自分作り!その歩みは現代の社会生活、学校生活等で活かされ、自分の事だけでいっぱいにならず、他人を想いやる心づくりは正に生涯武道といえよう。

 ――道場生の指導に寄せる期待は?
 私は世界中すべての人間が心身を強く豊かに鍛える事により、他人を想いやる性質を持つと信じます。
 この道場で修業した人々が、指導者となり世界中至る所で、その理念を柱に多くの枝葉をつけ、花をさかせ、実をつける事が私の夢です。

 ――空手に興味のある人に一言メッセージをお願いします。
 夢の無い所に夢を育て、希望の無い所に希望を見出す。はじめから出来る人はいないし、ずっと出来ない人もいないのが武道空手です。
 スポーツはリズム、スピード、パワーが大切。武道は呼吸、間合い、そして相手を感じる事が大切。日々行う正しい、立ち、運足(足の運び)、正しい姿勢、正しい呼吸法をくりかえす基本修行は人間としての身体に理想的な体育ともいえ、その気合いは邪気をはねのけ、病を退けます。
 少年から高齢者まで修練可能な本物の武道空手はすべての人々の生涯の支えとなる事でしょう。性別、年齢、国籍問わず、共に汗を流しましょう。

 ★少林寺流空手道錬心舘 関東地区本部にご興味のある方へ
 今井道場
  日時:一般コース(月〜金 13:30〜15:00)(火〜金 19:00〜21:00)/幼児・小学生(月〜金17:00〜18:30)/合同(土・日 10:30〜12:00)
  場所:神奈川県横浜市中区山下町223-1 NUビル地下1階
  お問合せ:045-341-3966
  月謝:6,000円/月 家族割引き有り(1人5,000円/月)毎日来てもOK
  入会金:6,000円(2名同時入会の場合 1人 5,000円)

 今井道場(北京支部)
  日時:毎週土曜日10:00〜11:00(成人&子供合同クラス)/11:00〜12:00(成人クラス15歳〜)
  場所:五輪館(麦子店西街 三全公寓斜め前)
  会費:大人220元/子供110元(「北京日本倶楽部会員」大人200元/子供100元)
  お問合せ:宗金、李(WeChat:bunkin15):beijing.karate@outlook.jp

 ★リスナーさんのお便りから
 【ゲンさん】空手が唐手から来ていて、インド、中国、沖縄から日本全国に広がったことを初めて知りました。練習を重ねることで、人に対しても社会に対しても怖くなくなった、感謝を感じるという今井実さんの言葉に勇気を頂きました。あるがまま、しかし、無駄な言葉は発しない、謙虚で落ち着いたお話しぶり。不思議な温かさのある方ですね。

 【プロフィール】
 今井実(いまい みのる)さん
 全日本少林寺流空手道連盟錬心舘関東地区本部今井道場師範(錬士五段)  

 1965年に生まれる。
 17才の年に、錬心舘に入門。その後、他に類を見ない組手の達人として、錬心舘東日本選手権大会を始めとした数多くの大会で優勝、入賞を多数重ねる。
 現役選手として空手道を究めるべく研鑽を積むと同時に、後進の指導にも情熱を燃やし、2010年には神奈川県横浜市中区に「今井道場」を開設。空手の「技術」だけでなく、人としての成長を促す高い指導力にも定評があり、日本人のみならず在日外国人も含め、老若男女多数の門下生を集めている。現在、「今井道場」には400名近い道場生が通い、単一の空手道場としては日本で最大規模のものとなっている。
 2013年9月より、北京に「今井道場北京支部(支部長:江利川宗光)」が開設され、年に2回、北京在住の日本人や中国人道場生の指導や昇級審査のため訪中している。

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