1956年西安生まれ。両親とも有名な医者。17歳で全国武術競技大会で優勝をはたすが、18歳で腰、両足に激痛を伴う難病を患い、さまざまな治療の末、気功治療に出会う。88年の来日以来、各界の著名人を含む数多くの患者を救い、「神の手」と賞賛される。現在、郭良気功研究院院長を務める。また、世界中医学会理事、中国国家管理科学院教授、北京中医学院日本分校高級医療気功師養成講師、日本医師臨床気功医学研究会、上海中医薬大学、上海市気功研究所、日本教育センター、アメリカ・ボストン功夫気功学院の顧問として活躍

　「神の手」で「内なる最良の薬」を引き出す気功で日中友好に役立ちたい!!

　中国古来の伝統文化である気功。来日18年目の郭良さんは気功を駆使して数多くの患者を救ってきたという。そこで「気功を通して、日中の架け橋になりたい」という郭良さんに気功とのかかわりとその魅力について聞いてみた。

　聞き手は張国清・北京放送東京支局長。この取材内容は日本東方通信社の編纂による週間雑誌「コロンブス」2006年9月号に掲載されている。

　伝統の気功治療が絶望の淵から救ってくれた

　張　郭亮さんは日本で気功師として活躍しています。まずは、気功をはじめることになった経緯をお話しください。

　郭　もともと私は10歳のときから武術をしていました。全国大会でも優勝し、何本かのカンフー映画にも出演しました。ところが、ある日、武術の訓練中に大ケガをしたのです。そして、原因不明の難病にかかりました。その病気のせいで、足が痩せ細り、脊椎が曲がり、耐え難い痛みに襲われるようになったのです。挙句のはてには、松葉杖を使わなければ立つことすらできなくなりました。

　たまたま私の一家が医者だったので、西洋医学、東洋医学、針治療とあらゆる治療を施すことができました。ところが、いっこうに回復の兆しはありませんでした。その後、西安、北京、上海などでありとあらゆる治療を受けました。が、結局、私の病気を治すことはできなかったのです。「もうどうにもならない」と途方にくれていたとき、友だちから気功治療をすすめられたのです。当時、武術の一環として気功をすることはあっても、気功の医学的な力についてはまったく信じていませんでした。ですが「とにかく何でも試してみよう」と思い、治療を受けることにしたんです。すると、気功治療をつづけているうちに、体の調子が徐々によくなっていったのです。あれほどどんな治療を施しても治らなかったのに、ナント１年間で治ってしまったのです。

　張　身をもって気功の力を体験したのですね。その後、本格的に気功の勉強をはじめたのですか。

　郭　道教の「悟真大道」第17代目師景旺老師のもとに弟子入りして、気功を学びました。毎日、午前３時に目覚まし時計をセットして、早朝からトレーニングを行ったものです。そうして気功を一生懸命に勉強するうちに、不思議なことが起こるようになってきました。たとえば目をつぶって気を一箇所に集中させると、その部位がしびれてきて、しだいにあたたかくなってきたのです。さらに集中すると、自分が太陽のなかに包まれているような感覚になりました。今思えば、そのときに感じたあたたかさや光こそが?気?だったのです。

　張　なぜ、郭さんはそれほどまでに気功に夢中になったのですか。

　郭　気功に命を救われたからでしょうね。そしてそのときに「気功という中国の素晴らしい文化をひとりでも多くの人に伝えたい」という強い意思を抱いたからだと思います。

　張　気功師として開業したキッカケをお聞かせください。

　郭　ある日、体調が悪い友だちがいたので、試しに気功を施してみたところ、アッという間に調子がよくなったのです。そのとき、気功師としてひとり立ちすることを決めたのです。

　彗丹気功をつづけることが日中友好につながる

　張　来日したときは、どういった状況でしたか。

　郭　18年前、中国で日本人の女性と結婚したことを機に、来日することになりました。当時の日本には気功という文化はほとんど知られていませんでした。そのため、かなりきびしい生活をしいられました。ところが、西山宗之先生というお医者様と知り合ったことが転機になりました。ある日、先生が紹介してくれた難病患者に気功を施したところ、その症状が見る見るうちに回復したのです。すると先生はおおいに喜んで、ほかの患者さんたちも紹介してくれました。そうこうしているうちに、マスコミに取りあげてもらったり、口コミの影響で患者数が増えていったのです。

　張　郭さんは数多くの著名人を治療してきたそうですが、たとえばどういった人たちの治療をしてきたのですか。

　郭　元総理大臣の海部俊樹さん、羽田孜さん、落語家の林家木久蔵さん、ハリウッドスターのスティーブン・セガールさんなどがいました。

　張　ところで、郭さんの気功は彗丹気功という独自のものですが、どのような特徴があるのでしょうか。

　郭　私の気功には「瞬間治癒法」「特別療法」「念力療法」「遠隔療法」「超脳断食法」の５つの療法があります。この５つの療法を組み合わせることで、ダイエット、ケガ、皮膚病、ガンなど、あらゆる症状に対応することができるのです。

　ちなみに、この彗丹気功では精神的なケアを重視します。というのも、難病で来院する人の多くは、現代医療ではどうにもならなかった症状を抱えています。ですから、その精神的なストレスは相当なものなのです。なかには「いっそ死んでしまいたい」と思っている人もいます。私も難病を経験したので、その辛さはわかります。だから、まずはその苦しさをすべて話してもらい、精神的なストレスを取り除くのです。道教には「内丹」という言葉があります。「これは人の内側にこそ、最良の薬がある」という意味です。気功とはこの内丹を引き出すことです。つまり、気功をほどこしても、精神的なストレスを除かなければ、うまく作用しないのです。

　また、最近はダイエットを目的に気功を受けに来る人も多いです。ダイエットには「超脳断食法」を施します。これは一定の期間、何も食べずに気功だけを施すというものです。そうすることで、体のなかの毒素が自然と抜けていくので、健康的にやせることができるのです。「何も食べなくて大丈夫？」と思う人も多いと思いますが、実際に、多くの人がダイエットに成功しています。キチンと気功を施していれば、１カ月ちかく絶食することも可能なのです。

　張　今後、どういった目標を持っていますか。

　郭　今は自分が学んできたことや気功のノウハウについて、すべてオープンにしたいと考えています。気功は中国古来の伝統です。ですから、気功を日本で実践しつづけることが、日中の交流に結びつくと確信しています。そして、ひとりでも多くの人に中国の良き伝統である気功を継承してもらいたいと思っています。

　張　これからも?神の手?と呼ばれる気功術で国籍を問わず多くの人の健康をサポートしてください。どうもありがとうございました。

　問い合わせ先

　郭良気功学院

　〒160-0021　東京都新宿区歌舞伎町2-41-12　岡埜ビル3Ｆ

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