大型連休明けの5月9・10日、東京でユニークなステージが開催されます。今回のステージは、東京の文化団体「朗読アンサンブルれもんの会」、略して「れもんの会」が行うものです。
写真:(出演者の4人組) (稽古風景一)
「レモンの会」は、1982年に創立され、来年25周年を迎えます。「朗読アンサンブルれもんの会」のタイトル文字は、国語学者の金田一春彦先生によるものです。また、シンボルデザインは、「アンパンマン」でおなじみの詩人・漫画家であるやなせたかし先生の作です。演出家で、脚本家の岡崎柾男さんは「れもんの会」に作品を提供し続け、演出指導も担当されています。
「れもんの会」の一貫したテーマは、日本各地の民話を語り伝えることのほか、朗読を通して、歴史を伝え、女性の生き方や、戦争と平和についても考えることだそうです。「れもんの会」の上演作品の一部は、中国語や韓国語にも翻訳され、それぞれの国でも公演されました。
創立して以来、「れもんの会」は朗読劇、1人語り、2人語り、3人語り、朗読、群読などのステージを毎年行ってきました。公演回数は今回で第217回目になります。
写真:(稽古風景二) (稽古風景三)
実は、今回キャスト陣に加わっているのが、北京放送日本語部・王小燕アナウンサーです。現在、早稲田大学で留学中の王さんは、どうして突然朗読の舞台に立つことになったのでしょうか?これについて、王さんは「留学期間は1年と短いのですが、せっかくなので、朗読の勉強をしてみたいなと思って。知人の紹介で、「れもんの会」に入ることができた」と話していました。
中国人が入ってきたことを受け、演出担当の平尾登紀子さんは「言葉を通して、日中友好のステージが作れないか」と考えました。それで、今回の公演は、日本語と中国語の掛け合い風ステージ(同時通訳のように。動作までもそっくりそのまま真似する)となっています。
写真:(稽古風景四) (稽古風景五)
今回王さんが出演する劇は2つあります。1つは「ねずみの嫁入り」です。作者が1976年に発表し、さまざまな劇団やグループにより、3000回以上も上演されてきた作品です。この話は、中国でも知られています。もう1本は民話「どじょうの祝言」で、これも数百回と上演と上演されている作品ですが、今回は王さんを含む4名の出演者が、それぞれ異なった表現方法で語ります。老母による下総方言による語り、突っ張りねえちゃん風語り、サーカスのピエロ風語り、そして王さんは中国語と日本語で語ります。
このほか、「花いちもんめ物語」「たぬきばやし」など、日本の皆さんがよくご存知の民話を中心に今回公演のステージが展開されます。公演の成功に向けて、出演者たちは一生懸命練習してきました。興味のある方はぜひご覧ください。
公演日程:
日時:2006年5月9日(火)午後7時開演
5月10日(水)午後1時開演
会場:お江戸日本橋亭 中央区日本橋本町3-I-6
〈交通機関〉営団地下鉄銀座線・半蔵門線三越前駅下車(出口A9)徒歩3分
JR新日本橋駅徒歩2分・中央線神田駅徒歩7分
入場料(税込):前売大人\2,500、当日大人\2,800
種々団体割引あり
中央区在住の65歳以上の方は1割引き
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