皆さんこんにちは、私は重慶で幼稚園教諭隊員をしている下山です。
ところで皆さんスライムの作り方って知っていますか?合成のり(PVAという種類のもの)にホウ砂(薬屋さんで売っています。ホウ酸とは違うものです)を混ぜるとできます。もちろん両方ともちょっと探せば中国で手に入れる事ができます。私がどうしてここで、スライムの作り方を紹介したかというと、こんな面白い遊びをもっとたくさんの子供たちに知ってもらいたかったからです。
私がここに来て1年がたち、中国の幼稚園の先生たちに対して思うことは、もっと子供たちと遊んでほしい、先生も子供と一緒に楽しめる活動を楽しんでほしいということでした。
中国の幼稚園では普段の活動が遊びではなく授業であり、日本のように実際物に触れ感覚を楽しむ、感性で物事を感じるという活動は見られません。また、感覚的な遊びというものは口で説明できるものではなく、一人一人感じるものが違うということも実際にやってみなくてはわからないことだと私は思います。そこで、今回中国の先生たちに感覚遊びのについて知ってもらいたい、また、楽しんでいるときの子供の表情を直に見てもらいたと思い、同じく幼稚園隊員の黄岡の高津隊員の力を借りて「夏の感覚遊び」スライムつくりとフィンガーペインティング(小麦粉絵の具)2日間に分けてを企画しました。
もちろん授業の対象は子供たちですが、見学に来ていた先生たちも巻き込んで、1日目のスライムつくりの活動を開始です!
魔法使いに扮した私と高津隊員が手品でスライムの材料を出し、見本で作って見せると子供たちの中から歓声が。そして、先生も子供も一緒になってスライムつくりに夢中になって遊んでくれました。
さて、問題は、2日目に企画したフィンガーペインティングです。これは小麦粉でホワイトソースを作りそこに絵の具を混ぜて手でぐちゃぐちゃしながら紙に絵を描くものです。汚れる活動が嫌いな中国の先生たちの反応にドキドキしながら活動の開始。子供たちは最初は戸惑っている子もいたものの、小麦粉絵の具の感触と手でダイナミックに絵を描くという事に夢中になって遊んでくれました。先生たちの反応は・・・。案の定、まだまだ、こういう汚れる活動は受け入れがたい様子でした。
でも、どちらの活動でも子供たちの楽しそうな様子は先生たちに見てもらえたし、先生が子供と一緒に楽しむ事という日本の保育が少しはわかってもらえたと私は思います。それだけでもやってよかったと。
後日、先生たちにスライム、小麦粉絵の具の準備や作り方、手品の道具の紹介をしようとしたところ、「それは見たからいいよ」と・・・。この幼稚園で先生たちが実際にこの活動を取り入れてくれるにはまだまだ理解と、時間がかかりそうです。
重慶市渝中区実験幼稚園15?1 幼稚園教諭 下山明子
「人民網日本語版」
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