私は、遼寧省瀋陽市で平均年齢30歳の医療関係者に日本語を教えている。
今教えている看護婦クラスは、将来日本へ研修に行くことを希望している中国全国から集まった中堅看護婦のクラスで、毎日午前中の4時間、日本語だけを集中的に勉強している。彼女達にとって、私は初めて会った日本人であり、日本についての予備知識も殆どない。しかも、学校を卒業して何年もたってから、もう一度語学を勉強するのは非常に大変なことである。
そこで、楽しく日本語に接する為に、毎週金曜日の夜7時からテレビのある教室に集まって、日本のドラマをみんなで見ている。日本語の勉強の為なら日本語だけのビデオが一番望ましいのだが、まだ勉強を始めたばかりの彼女達には無理なので、中国で購入した中文字幕付きのVCD(ビデオCD)で日本語を聞きながら中国語を読んで楽しんでいる。
現代の日本の街並み、日本人の生活、日本語のネイティブスピードの速さ、など、まさに「百聞は一見に如かず」、楽しみながら理解できるVCDは最良の教材である。1年の研修が終わる時には、多くの看護婦たちは「家族にも見せたい」と言って、自分で日本のドラマを買って帰っていく。難しい文法はいつか忘れてしまっても、ドラマを見て楽しい時間を過ごした思い出は、きっといつまでも忘れないだろうと思って、私は毎週金曜の夜も教室へ通っている。
遼寧省・中国医科大学;日本語教師
ーー人民網より
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