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外務省、「フィリピンが提起した南海仲裁は無効」

2016-05-13 19:43:31     cri    

 フィリピンが一方的に提起した南海仲裁の最終裁決がこのほど発表されます。これについて、外務省の徐宏条約法律局長は12日に国内外メディアが集まった記者会見で、「権限がなく、存在すべきではない仲裁裁判所が出した裁決はいかなる法的効力も無い」と強調しました。

 徐局長は裁判所の権限について、「国際紛争を平和的に解決することは国際法の最も重要な原則の1つで、具体的な方法は交渉や協商などがあるが、これらと比べて強制的な仲裁は補足方法であり、4つの場合でしか効力を持たない。第1に国連海洋法条約(以下:条約)規定内の紛争だけに適用する。例えば、領土主権に関する争いは条約による調整の範囲を超えているため、仲裁裁判所に申し立てられない上、裁判所にも管轄権がない。第2に海域境界などの問題について、締約国は強制仲裁を受け入れない声明を出す権利がある。この場合は他国が仲裁を提起する権利もなく、裁判所にも管轄権はない。第3に当事者側がほかの方法で紛争を解決する場合、強制仲裁は適用されない。第4に紛争解決のプロセスとして、まず当事者双方が意見交換をする義務を果たさなければならない」と説明しました。

 また、徐局長はフィリピンの行動には4つの面で「ルール違反」が存在するとし、「まず、フィリピンが仲裁を申し立てた対象は南海に位置する一部島嶼の領土主権問題で、条約の適用範囲外のものだ。また、関連事項が公約の一部規定に抵触したとしても、海域境界問題から分割できない内容であり、中国が2006年に声明を発表した以上、裁判所への仲裁提出をしてはいけないことになる。この上、中国とフィリピンは話し合いで南海の紛争を解決するという協議に至っているため、フィリピンは一方的に仲裁申請を提出する権利を持っていない。最後に、フィリピンは紛争解決のプロセス上、中国と意見交換する義務を果たさなかった」と指摘しました。

 仲裁裁判所がこのほど裁決結果を出すことに対し、中国はどのような法律措置で対応するかという記者の質問に対し、徐局長は「中国の南海問題に置ける立場は変わらず、フィリピンが仲裁を申し立てようが、仲裁結果が出ようが、中国が南海諸島及び周辺海域における主権を有する歴史的事実を変えることはできず、中国の国家主権と海洋権益を維持し、保護する決心と意志を揺るがせることもない。中国が直接交渉を通じて紛争を解決する意向と、関連諸国とともに南海の平和と安定を守る政策と立場は影響を受けることはない。いかなる国であっても権限を越えた無効な裁決を基に、中国と南海問題について駆け引きすることを中国は許さず、この仲裁に基づく全ての主張を受け入れることはできない。フィリピンがいち早く間違った道を歩んでいることに気づき、交渉と協商で紛争を解決する軌道に戻ることを希望する」と答えました。(怡康、星)

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