今週の「中国の旅」の番組では、地質博物館とチベットのマナーの話題を取上げてお話しました。
北京首都博物館、北京軍事博物館、北京航空博物館、北京自然博物館、また天安門広場の北京歴史博物館などたくさんあります。学生や生徒にとって、夏休みは勉強する季節でもありますから、暑い日に涼しい博物館へ行くのもいいことです。先生たちは小学生の頃から子供たちを連れて各博物館を回っています。
北京のどの博物館も規模がとても大きくて、立派です。展示品を全部見て回るだけでも疲れを感じますが、めったに見られないものですから、とても勉強になります。
中国地質博物館は90年余りの歴史を持っています。国内はもちろんのことアジアで規模の最も大きい地質博物館です。北京市西城区にあるこの博物館は1916年に建てられ、敷地面積は11000平米あまりです。展示品はなんと20万点もあるそうです。
歴史が長いけど、ここ数年大規模な改築と修築を通して、建物も新しくなり、展示も新しくなりました。夏休みに観光地ににでかけるのは当たり前ですが、博物館もお勧めポイントです。
去年、青海チベット鉄道が開通して、チベットはすっかり人気の観光地になりました。相変わらず、鉄道のチケットを手に入れるのはなかなか難しいということですが、ちょっとしたチベットブームです。以前は中国旅行といえば、北京、西安、四川、上海などを選ぶ人が圧倒的に多かった。北京や西安などは、もう珍しくない。中国人でも、国内旅行ならチベットのようなエキゾチックで神秘なところのほうが魅力的です。
チベットの宗教上のことや生活習慣なども違いますから、いろいろなマナーも必要です。目的地に行く前に現地のマナーを知っておくほうが無難です。
チベットでは、出会う人に対しては相手の身分によって、それぞれ違う挨拶の仕方があります。先輩又は地位の高い人に出会ったら、帽子を外し、腰を45度前後下げて、挨拶します。普通の人なら、帽子を外して胸の辺りに持って頭を少し下げればいいのです。
チベット族はお客様に熱烈な歓迎と心からの敬意を表すときは、よくハダーを渡します。ハダーはスカーフですが、生地は色々です。普通はナイロンでできたもので、シルクのハダーは一番高級です。色は白が多いですが、青と薄い黄色のものもあります。長さは1、5mー2m、幅は20センチ前後。色として、一番高級なのは、青、黄色、白、緑、赤の五色です。通常は最高最盛大なお儀式、例えば法要大会やお祭りなどに使われます。
お酒を飲む場合もマナーがあります。お客様が来訪する時、まず裸麦でできたお酒で招待します。お客様はお酒を飲むマナーとして、まず両手で杯を受け、片手で杯を持ち、片手の人差し指を杯に入れ、酒を指に付けてから、親指と人差し指を合わせて、人差し指に付いた酒を空に向けて3回弾きます。
1回目は天国の神様にお酒をあげる、2回目は大地の神様に、3回目は仏様にあげる意味がありです。これはやはりチベット仏教の教義と関係があります。チベット仏教の考えでは、人間が美味しいお酒を飲めるのは天国と大地の神様、それに仏様からの格別な賜りものとされているそうです。それで、美味しいものを楽しむ時は、神様や仏様を忘れていけないんです。
一般的にお酒を飲む時は、最初の三回は乾杯せずに、一口だけ飲む。4回目は全部乾杯しないといけないんです。お客さんが沢山飲めば飲むほど、主人は嬉しくなるそうです。
このほか、マナーがたくさんあります。例えば、お茶をもらう時は、両手を長く伸ばして受け取ることは失礼だと思われますから、目の前まで渡された時にもらってください。また、食事のときは、口に一杯食べ物を入れたら、マナーが悪いと思われます。それに、食べる時は音を立てず、おかずを選んで食べたりしないほうがマナーが良いとのことです。 羊の肉を食べる時も独特のマナーがあります。羊は尻尾の肉が一番美味しいと思われています。その肉は一番大事なお客様に捧げる肉です。ですから、尻尾の肉をもらっても、最高のもてなしを受けていることになるのです
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