このほど、中国国際放送局がいくつかの言語部の専門家やスタッフからなる訪問団を組織して、遼寧省で開発が始まっている工業開発区を訪問しました。日本、韓国、ロシア、イギリス、ドイツ、イラクの専門家と中国人スタッフの総勢15,6人が参加しました。「中国の旅」のコメンテーター、満尾さんのその中の一人でした。
そこで、今週の番組では、遼寧省の開発区を訪ねてきた満尾さんに、それに関する話をたっぷり聞かせてもらいました。
遼寧省といえば、吉林省、黒龍江省を合わせた東北三省の中心で、大連とか瀋陽などが良く知られています。大連は遼東半島先端の海岸部の都市、瀋陽は内陸部にある遼寧省の省都で、どちらも戦前から日本と関係が深く、今も多くの日本企業などが現地に進出しています。今回満尾さんたちが訪ねたのは、遼寧省の海岸線の各地が中心でした。
中国の地図をごらんいただけばすぐ分かりますが、遼寧省は東北三省で唯一、海に面した省です。大連のある遼東半島を含めて、長い海岸線があります。その長い海岸線の5つの場所で、今、「5点1線」プロジェクトという大規模な産業開発区の建設が進められています。「5点1線」というのは、5つの場所を一つの線で結ぶというような意味ですね。
その5点というのはもちろん○○経済区とか××工業区とかいう正式名称がありますが、分かりやすくするために市などの名前でご紹介しましょう。遼寧省の海岸線の西のほうから順番に、錦州、盤錦、遼東半島の大連に近い長興島、同じく大連に近い庄河、それに朝鮮との国境の都市、丹東、この5ヶ所です。それぞれ、地の利やその土地の特性を生かして大規模な産業開発区を造ろうとしています。「5点1線プロジェクト」は、大体去年の初めごろから始まって1年半で、本格的な開発はこれからというところです。
遼寧、吉林、黒龍江の東北3省は、中国の南の沿岸部に比べて開発が遅れたといわれていますので、この「5点1線開発プロジェクト」によって、東北3省を大きく発展させようという意欲がありありと感じられます。それぞれの開発区では懸命に外資企業などの誘致を働きかけていて、韓国や日本、東南アジア、アメリカなどの企業が続々と参入しているところもあります。
今週の番組では、この5点の中の一つ、盤錦をメインに紹介しましたが、その詳しい情報については、「名所旧跡」のページをご参照ください。
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