桂林は中国の広西壮族自治区の東北部に位置し、世界でも有名な観光都市と歴史文化の名所です。「桂林山水甲天下」(桂林の山水は天下一)という言葉は中国の人ならだれでも知っていますが、この「桂林山水」は、桂林市を中心に周りの12の県を含む地域を指します。
地質調査の結果によると、桂林はカルスト地形で3億年余り前まで海でしたが、地殻変動のため、海底に沈積していた石灰岩が上昇して陸地になりました。石灰岩が風化、侵食されて、今の鍾乳洞と地中の川ができました。こうした独特な地形は、周りの田園風景とともに、「青々とした山、麗しい川、険峻な鍾乳洞、美しい石」に象徴される「桂林山水」となっています。
中国唐代の詩人の韓愈が、「江作青羅帯、山如碧玉簪」(川は青羅の帯をなし、山は碧玉の簪の如し)と詠ったように、簪山、帯水、幽洞、奇石は、桂林の「四絶」(四大絶景)として知られています。また、煙雨、光影、植物、動物、田園、村舎(村人の住宅)、名園、古跡が、桂林の「八勝」(八大風景)と呼ばれています。
山の峰が桂林市内を貫き、くねり曲がる川が桂林市を囲んでいます。桂林市を出なくても、象鼻山、伏波山、畳彩山、独秀峰、塔山などの美しい風景を楽しむことができます。
さらに、桂林には、壮族、瑶族、苗族、ドウ族、マオナン族(毛南族)など10数以上の少数民族が集まって暮らしています。毎年3月3日に行われる壮族の「歌節」(歌祭)や、ヨウ族の「盤王節」、「達努節」、それにドン族の「冬節」や花火大会など、少数民族のお祭りが、世界各地からの観光客を引き寄せています。(翻訳:姜平)
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