「韵古斎」は清の光緒帝29年に創立され、当時の所有者は河北省三河出身の韓士懐でした。この老舗で商っているものは主に中国の伝統的な工芸品です。例えば、古代の陶器、銅器、玉や琺瑯の工芸品それに漆器などで、その中でも、景泰藍と磁器が一番有名です。
景泰藍(銅製の七宝焼きのこと)は、「嵌琺瑯(ほうろう嵌め)」とも呼ばれ、北京でしか見られない銅製の工芸品です。景泰藍は、職人が細い銅の針金を銅製の胴体に巻き付け、デザインした文様の網を編んでから、網の穴にうわ薬を詰めて焼いたものです。うわ薬は、銅の針金の網に嵌めこまれ、細かく分割されていることから、落ちにくいものです。景泰藍の作り方は、中国の水墨画の「双鈎」という手法と似ています。景泰藍を作るには、色とりどりの薬が使われ、その中に極めて目立った色もたくさんありますが、全体的に銅の黄金色で調和が取れているため、統一性が感じられます。
ところで、景泰藍は明の時代に北京へ伝わってきたもので、公のかまどが設けられていました。公のかまどで焼かれた景泰藍は質が高く、高級な芸術品と扱われています。当時、民間にも景泰藍の工房がありましたが、その作り方と精巧さは公の物に劣っていました。明の景泰(紀元1450年?1456年)に「景泰藍」が一番持てはやされた時期は、青色の景泰藍が最も多かったことから、「景泰藍」という名が得られました。
北京の景泰藍は、清の道光帝の時代から海外に輸出されてきました。光緒帝30年(1904年)に、アメリカのシカゴで行われた万博で、北京の景泰藍が一等賞になったこともあります。(翻訳:楊暁芳)
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