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   2006-07-11 13:34:49    cri

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 近代都市の上海にとっては、庭園あり、繁華街もある「老城隍廟」は特別な場所とも言えます。

 「城隍廟」というのは、そもそも、中国の伝統的な宗教??道教で、都市を守る神様を祭る場所です。中国各地にありまが、ここでいう「老城隍廟」は違う意味があります。ここに確かに「城隍廟」がありますが、過去数百年の間、この「城隍廟」とその周辺に店が集まるようになって、にぎやかな繁華街でした。そこで、現在、上海の人は「城隍廟」をいうと、単に「城隍廟」のことだけではなく、「城隍廟」一帯の古い市街区の意味で、「老城隍廟」と呼んでいます。

 「老城隍廟」には長さ数十メートルの横丁があって、この中には上海の各種「小吃」の老舗が集まっています。その中で最も有名なのは南翔饅頭店です。イギリスのエリザベス女王が上海をご訪問された時、ここで「ショーロンポー」を戴いたのです。「老城隍廟」に行くと、南翔饅頭店は直ぐに見つけられます。いつもお客さんの長い列が出来ているからです。

 上海語では「包子」のことを「饅頭」だと言います。このお店の一押しは、もちろん、百年以上の歴史がある「ショーロンポー」、ここでは「小籠饅頭」といいます。その特徴といいますと、皮が薄く、具が多く、味が美味しいことです。口に入れると、肉汁がほとばしり、格別の味です。

 もう一種類人気なのは、「蟹粉小籠饅頭」です。「蟹粉」というのはカワカニの肉のことで、これを具の中に入れると更に一段と美味しくなります。食べる時、細切りした生姜と酢をつけて食べます。漢方医学では、食べ物で体を温めるものと冷やすもの、それにその中間にあるものがあります。蟹は体を冷やすもので、食べる時、体を温める生姜と殺菌作用がある酢と一緒に食べると体が冷えないし、美味しいさが増すので、そのような食べ方が伝えられています。

 たまには、店ではストローで食べる人も見かけます。それは「灌湯饅頭」を食べる光景です。この「灌湯饅頭」は具に蟹味噌を入れた汁が美味しい饅頭で、その汁の美味しさを堪能するには、まず、ストローで中の汁を吸ってから、饅頭を食べるのです。

 店の前にいつも列ができていますので、急ぐ人はテークアウトの窓口に並び、買ってから、そのまま立ち食いする人も多いです。また、そのテイクアウトでも15分間ほど列を並ぶ必要があるそうで、お店の繁盛振りが垣間見られます。

 残念なことに、上海では多くの「小吃」は「老城隍廟」でしか食べられないのです。上海で生まれ育った人にとって「小吃」は、味覚を満足させてくれるものだけではなく、思い出を作ります。

 「ショーロンポー」でお腹いっぱいになってから、色んな老舗を回るのもいいです。

 「小吃」の老舗が並ぶ道の近くに石畳の小道の両側に二階建ての赤いレンガの建物が立ち並ぶ昔風の商店街があります。「木梳大王」、「扇」、「茶」など各種の看板が目につきます。これらお店の建物の窓、彫刻、屋根の形なども中国伝統的なもので、時間があれば、じっくり見ていると昔の上海の面影が発見できるかもしれません。

 「老城隍廟」に来ると、見逃すではならない場所はもう一箇所がります。それは400年以上の歴史がある庭園ーー豫園です。

 豫園は400年前、ある役員(お金持ち)が、父親の養老のために造った庭園で、敷地面積2ヘクタールもあります。園内には各種の建物が20軒以上もあり、楼閣、石、池、木の配置が凝っています。豫園の中で最も有名なのは数千トンの石で造った高さ14メートルの築山(つきやま)で、中国江南地方で現存する最古で、最大、構造が最も美しい築山です。

 豫園では、見学だけではなく、時間があれば、ところどことで座って、じっくり見たほうがその造園上での良さが味わえます。できれば、鯉に餌をやったりして、とにかくゆっくりと庭園を観賞することをお勧めします。

 {耳寄り情報

 南翔饅頭店の各種饅頭のテイクアウトは時間によって、違います。蟹粉小籠饅頭は夕方5時以降に販売することになりますので、テイクアウトするなら、その時間にあわせて行くことをお勧めします。

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