先月、日本語部に実習しに来た王悦さんは、去年大連翻訳大学を卒業したばかり女の子です。リスナーからのお便りを中国語に翻訳していますが、専門用語で悪戦苦闘しているようです。でも、こんなに沢山の熱心な日本のリスナーなどいるのかと驚き、感心しましたと話しています。中でも、ある一通のお便りは特に印象強かったようです。
それには「私たちの町の動物園は、お客さんが少なくなっているため、閉鎖される恐れがあります。そこで中国の温家宝首相と相談して、私たちの公園にも(11熊猫)パンダを贈ってもらえないか」という、放送局に依頼する内容でした。このお便りから日本の人たちの考えを知るようになり、その優しい心から王さんは、それまでの日本人への間違った見方を直しはじめたといいます。
「日本人についてはこれまで一方的な書物しか見なかった。あまりにも知らなかった」と王さんは言いました。そして、日本の専門家が、いろいろと親切に教えてくれたことも忘れられないといいます。王さんが、これらの経験や感動を(22博克)ブログに乗せると、すぐ友人から返事が来ました。ここでまとめてみると次のような見解です。「多くの日本人は、中国のことを余り理解していないかもしれないが、(3)善良だ」、「過去のことをいつまでもくどくど言う必要はない。また、過去のことですべての日本の人々を憎むべきではない」
今のことを耳にし、私は、放送局の若者と、日本について話し合ったことがあります。その若者は、「日本人は(4)礼儀正しく、伝統を大事にする」と言いました。
これらのメッセージを読んで、王さんと私の友人を含めた今の中国の若者の日本の人々と交流しようとする意欲が伺えました。
また、外務省の劉建超報道官の放送局での講演の内容も思い出しました。ベトナム当局の人々と付き合ったときのことですが、これについて劉建超報道官は「(5)ベトナムの高官たちと冗談を交わすほどの仲になったが、会話の際には1970年代の両国の戦争には触れないようにしている。したがって話すとき神経を使い、踏み込んだ表現や考えは絶対に避けている。戦争が始める前、両国の関係はかなりよかったのに、戦争が始まるなんで思わなかった。実に寂しく思う。国と国との問題は何があっても話し合いを通じて解決し、戦争だけは避けなければならない」という話でした。
これは、まさに、中国と日本の両国の問題解決にも当てはまります。今後、両国の国民、特に若者が気持ちよく交流していくためには再び戦争をおこしてはならないと、私は、若者の書いたブログを読んだ後、強く思うようになりました。(文 朱丹陽)
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