私は北京放送に入る前、大学時代に日本語と英語を勉強するために、よく(1)短波ラジオを聞いていましたが、大学を卒業してからはめったにラジオを聞くことがなくなりました。再びラジオを聞くようになったのは6年半も生活していた天津を(2)離れ、一人で北京に来た時のことです。いっぱい友達がいる天津を離れ、まったく知らない北京に来た時は、さびしくなりました。急に、一人だけですごさなくてはいけない時間がたくさん出てきました。どうしようか?(3)時間をつぶすためには?困っていました。
いろんな方法を試してみました。一人で買い物に行ったり、何年ぶりかの友達を訪ねたり、(4)ジムへ行ってスポーツしたりしてみました。もちろん一番多いのは、テレビを見ることでした。でも、やっぱりさびしかったです。 全く偶然なことに、天津から持ってきた荷物を整理している時、大学時代に使っていたラジオが見つかりました。懐かしいと思いながら、その日の夜、ラジオを久しぶりに聞きました。週末の音楽番組で、とても、心が(5)落ち着いて、耳を澄ませて聞きました。もちろん、たくさんの人が自分と同時に聞いていることがわかっているけれど、まるで、親しい友達と一対一の交流のような感じがして、心が(6)癒されました。今でも、その時聞いた歌をよく覚えています。
私の感覚では、テレビを(7)つけっぱなしで、寝たり、おしゃべりしたりする人は多いけれど、ラジオを聞きながら、これらのことをする人はまれです。なぜかというと、ラジオの内容は非常に自然に人の心に入るからです。ラジオを聞く時は本当に集中できると感じています。
今の時代はインターネットとテレビの時代と言われます。ラジオというのが、もう(8)時代遅れのものだと多分多くの人が思っているようです。私も、そう思っていましたが、でも、私自身の経験からいえば、やっぱり情報を有効に伝達する点ではラジオのほうがずっといいと思います。(9)シンプルで、自然に(10)心の扉を開けるラジオはそれなりに存在する価値があると私は信じています。
|