上海協力機構第7回首相会議が30日、カザフスタンの首都・アスタナで開かれました。出席者は、2007年首相会議以来の協力を総括し、当面の世界経済と地域経済が直面している情勢について深く突っ込んた分析を行い、切実な協力を行うことについて検討しました。中国の温家宝首相は地域協力の強化について新しい提案を出しました。
今回の会議には、上海協力機構加盟国の中国やロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン政府の首相、ウズベキスタン政府の第1副首相、議長国のアフガニスタンの代表らが出席しました。インドやパキスタン、イラン、モンゴルなどはオブザーバーとして出席しました。今回の会議は、ドゥシャンベサミットの共通認識を全面的に実施し、各分野における加盟国間の実務的な協力を一段と推進させることにあります。
席上、温家宝首相は講演を行い、「当面の金融危機を乗り越えるには、国際的な行動と協力が必要だ。中国は加盟諸国との意志疎通と協力をさらに強化していき、危機によってもたらされる影響を最大限に減少していく」と述べています。
「中国は責任ある国である。今回の金融危機は中国にある程度の影響を与えた。しかし、われわれは中国金融市場の安定を維持する確信と能力があり、経済、金融、資本市場の安定を保ち、経済の安定的かつ、比較的急速な成長を促進していくことは危機への対応に最も重要で、効果のある手段だ。これは世界に対する最大の貢献でもある。国際金融危機の拡大は上海協力機構加盟国の発展に避けられない圧力をもたらした。各加盟国は危機の重大性と危害をすでに深く認識した」と述べました。温家宝首相はまた、加盟国の確実な協力を一段と推進し、上海協力機構の持続的で健全な発展を推進させる提案を出し、「まず、地域内の投資の便宜を図り、加盟国間の貿易を出来るだけ速くより高い段階に推進していくこと、そして、各国のインフラ施設システムがつながることを実現させること。また、金融界や企業界の一段とした協力を推進し、共に、世界のマクロ経済、金融情勢の判断を強化し、通貨金融政策の協調、金融の監督管理の改善、金融リスクを抑制する能力を向上していくこと。さらに重点的に、段階に分けて新しい分野における協力を行っていくべきだ」と述べました。
温家宝首相は、また、社会や教育、医療衛生、災害管理、被災後の再建などでの協力を引き続き強化し、青年の交流を支援していくべきだと述べました。
「中国は引き続き改革開放を堅持し、平和発展の道を歩み、隣国と睦まじく付き合い、パートナーであるという周辺外交政策を実施し、これまでのように、各国と地域の恒久な平和と発展を促進するために絶えまなく努力していく」と述べました。(翻訳:トウエンカ)
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