上海協力機構の第6回首相会議が2日、ウズベキスタンの首都タシケントで開かれました。中国の温家宝首相は会議で発言し、上海協力機構加盟国の間の実務的な協力強化について具体的な提案を示しました。
この一年間、上海協力機構は大いに発展しました。今年8月、上海協力機構加盟各国は、ビシケクでサミットを開き、上海協力機構加盟国による長期善隣友好協力条約」に調印した上で、史上最大規模の反テロ合同軍事演習を行いました。また、各加盟国は、教育や文化交流、環境保護などの分野で協力を行うことでも成果を収めました。
温家宝首相は、会議後の記者会見で、上海協力機構が地域の平和と安全の維持、発展の促進で果たした役割を高く評価しました。温家宝首相は、「上海協力機構が発足してから6年立った。この6年間、我々は加盟国に交流と協力の場を提供したばかりではなく、この地域の平和、安全、安定と発展を大いに促した」と述べました。
温家宝首相は、また、「今回の首相会議と次の段階の主な課題は、確実な措置を取ることによって、調印した条約の内容とサミットでの共通認識を実行し、この地域の人々に利益をもたらすことにある」とした上で、「各加盟国は、これまでの首相会議で合意した内容を早く履行するよう希望する」と語りました。温首相は、「これらの合意内容を真剣に実行に移すべきだ。特に、加盟国の間の全面的な経済貿易協力を促進していくことに力を入れるべきだ」と述べました。
温家宝首相は、さらに、「経済発展と民生の改善は、各国が求めているものであり、この地域の長期的な安全を保障する手段でもある。経済のグローバル化を背景に、一国の力だけでは発展の問題を解決できなくなってきた。各加盟国は、協力を強化し、地域内の資金や資源、市場、技術、人材などを合理的に配置し、互いに補い合うべきだ」と指摘しました。温首相は、「現在、エネルギーや交通、情報など重要な分野での協力は著しい成果を収めた。今後、実際の状況に合わせながら、農業や環境保護など新しい分野、特にハイテク分野での協力を強化していきたい」と語りました。
温首相は、また、伝染病の予防などの面でも協力の強化を提案した他、今回の首相会議の終了後に調印した「税関協力と支援協定」を高く評価し、「今後、加盟国の間の税関貿易はより便利になる」と述べました。
上海協力機構首相会議に出席したほかの5カ国の首相は、温家宝首相の一連の提案に賛成の意を表し、「各国は、合意した内容を履行するため、さらなる措置を取り、上海協力機構の発展を絶えず推進していく」ことで意見が一致しました。
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