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EUの対露政策が実務的基調から離れず
   2008-09-01 15:44:15    cri














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 EU・欧州連合の輪番主席をつとめるサルコジフランス大統領の召集により、EUは1日、緊急首脳会議を開き、グルジアへの援助やEUとロシアの関係について意見を交わす予定です。

 ロシアのメドベージェフ大統領が8月26日に南オセチアとアブハジアの独立を承認したことにより、ロシアと西側諸国の関係が更に悪化しました。ロシアに対して、西側諸国が非難の姿勢で一致していますが、アメリカの厳しい態度に比べると、EUはより弾力性があり実務的に対応しています。フランスのクシュネル外相は首脳会議に先立ち、「フランスはロシアとの対話を維持したい。グルジア問題で共同の立場を作り、ロシアに制裁を加えることには賛成しない」と語りました。ドイツやイタリアなどもロシアへの制裁には反対しています。

 EUがグルジア問題でアメリカと違った態度を取るのは、国際問題で異なった理念を持っているからだと見られています。冷戦が終了しても、アメリカは冷戦の考え方を捨てずに、一国主義や強権政治を強行し、『仲間ではなければ敵だ』という外交政策を推し進め、国際的な衝突の解決には、武力や制裁措置しか取りません。一方、EUは、多面的な発展と集団の安全を重視し、意見の食い違いの解決には対話や協力をより重視しています。

 グルジア問題に関して、アメリカが主張する『NATOの東への拡大』が根本的な導火線となっています。冷戦後、ロシアの戦略的空間を圧迫する措置の一つとしてアメリカがグルジアのNATO加盟を画策したことにより、グルジアとロシアの関係が悪化しました。EUがNATOの東部拡大に対して慎重な態度を取るのは、ドイツやフランスなどが反対しているからです。南オセチアの衝突が勃発した後、サルコジ大統領は、輪番主席としてロシアへ対話に赴き、ロシア軍撤退を含む南オセチア問題に関する合意文書に調印させました。

 EUにとって、ロシアと実務的な協力をするのは戦略に符合しています。アメリカと違って、EUはロシアと地理的に隣接しており、経済問題でもロシアと緊密な関係を持っています。イラン核問題や、ヨーロッパの集団安全保障などの問題で、互いに協力しあっています。

 エネルギーも、EUとロシアの関係において、重要な役割を果たしています。EUは、ロシアのエネルギー供給にかなり頼っています。EUが消費する石油と天然ガスの3分の1はロシアからの輸入です。今後も、エネルギーのロシアへの依存はなくなることはないでしょう。

 グルジア問題での食い違いはEUとヨーロッパが政治利益や価値観に差がある表れです。しかし、安定した関係の樹立は対抗ではなく協力に基づくものだとEUも十分に分かっており、EUの対ロシア政策は実務的な基調から離れないだろうと関係者は分析しています。(翻訳:李軼豪)

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