北京五輪に参加する中国選手のうち、陸上男子100mに出場する胡凱選手が観客の注目を集めました。というのも普通の眼鏡をかけて走る胡凱選手の姿はなかなか特別ですから。
いつも眼鏡をかけている胡凱選手はスポーツマンというより、学究肌の学生のイメージが強いです。ルックスから見ると、誰も彼のことを陸上選手と思わないでしょう。しかし、彼は2005年の世界ユニバシアードで男子100mで金メダルを獲得し、中国陸上界のスターとなりました。
15日から始まった北京五輪の陸上男子100mでは、胡凱選手は10秒39の成績で1次予戦第6組の4位となり、2次予戦に進みました。
「観客はとても熱心です。入場した時はそんなに興奮していませんでしたが、観衆の応援や掛け声を聞くたびに、胸がどきどきして、自信が湧いてきました」
残念ながら、胡凱選手は二次予選で10秒40の記録にとどまり、準決勝に進めませんでした。みんなが惜しいと思っている中で、胡凱選手は冷静に語りました。
「オリンピックに出場するのは初めてですが、これまで多くの国際大会に参加しました。ですから、それほど緊張しませんでした。いつもどおりの気持ちで走りました。考えすぎると、かえって自分にとってプレッシャーや負担になりますから」
プロの選手と違って、今年26歳の胡凱選手は普通の大学生です。今は清華大学経済管理学院の院生で、北京オリンピックに参加するため、一部の授業を受けられませんでした。これからの計画について、胡凱選手に聞きました。
「オリンピックの準備で忙しく、今学期は一部の授業を受けませんでした。僕の同期生はもう卒業しましたよ」
胡凱選手によりますと、学業と陸上の練習は両立できないものではありません。オリンピックのため、今はトレーニング優先ですが、スポーツ選手として役目が終ってから、引き続き学業の道を歩みたいということです。
「スポーツ選手としての役目が終わってから、学業に一生懸命頑張ります。これからのことはまだ考えていません。オリンピックに出場できて大満足です。悔いはありません」
いつも眼鏡をかけて走る胡凱選手は人々から「眼鏡ランナー」と呼ばれています。北京オリンピックの直前、彼は眼鏡を新しいものに変えました。「僕は中国でめがねをかけている人のうち、最も速く走るランナーですよ」と冗談を言ってくれました。(08/16 翻訳者:Lin)
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