北京オリンピックの開幕まで、残り僅か2日となりました。大会の準備状況など様々なことが注目されていますが、観光サービスも注目の的となっています。中国国家観光局の杜江副局長は5日、北京国際メディアセンターで記者会見し、観光業で行っている措置について述べました。
北京市観光局によりますと、北京五輪の開催期間に、40?50万人の観光客が中国を訪れる見込みです。北京五輪に参加する各国からの賓客、ジャーナリスト、選手、観客は延べ600万人から700万人になるということです。全国で、特に北京五輪の開催地の6つの都市では、ホテル、旅行社、景勝地、ガイドなどの接客マナーの向上、観光市場の管理の規範化、また、提携ホテルのサービス水準の向上、景勝地の駐車場、トイレ、バリアフリー施設の整備などに取り組んでいます。
宿泊の面では、北京にある星クラスのホテルの数は、2001年の506ヶ所から2007年末時点で、806ヶ所まで増えており、ベッド数は25万以上あります。食事の面では、西洋料理のコックが不足している現状から、上海、江蘇省などのコック30人に北京のホテルで一時働いてもらうことにしています。また、安全管理にも関心が向けられていますが、それについて、杜江副局長は、「オリンピックの6つの開催都市では、24時間当直体制を実施する予定です。緊急時に備えて、専門家チームを設置しています。また、クレーム受付体制を整え、観光ホットラインを設けるなど速やかに問題を解決するよう取り組んでいます。旅行社側も安全対策の整備を進めています」と述べました。
チベット自治区の観光について、杜江副局長によれば、3月にラサで発生した暴力事件はチベットの観光に一時影響を与えましたが、いまは通常に回復しています。4月からラサは国内の観光客に開放され、6月からは海外の観光客の受け入れも再開されました。チベット観光局のデータによりますと、6月にチベットを訪れた観光客は延べ9万6000人で、7月は35万人になったということです。
国家観光局は観光地の安全対策を強化すると共に、観光地や関連施設の整備にも力を入れています。これについて国家観光局総合司の劉小軍司長はこのように述べています。
「五輪期間中の観光の安全を確保するため、国際オリンピック組織委員会の求めに基づいて、必要な安全対策を確実に講じています。われわれは、国際観光サービスの基準に基づき、国内外からの観光客に良質なサービスを提供していきます。」
また、大地震を経験したばかりの四川省については、杜江副局長は「国家観光局は四川省と共に、震災後の観光業回復計画を立てた。6月15日から、四川省は相次いで13の市と州の観光を再開した。また、今月6日から、世界自然文化遺産の九寨溝と黄龍も全面的に開放される」と語りました。
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