7年前、国際五輪委員会は中国が約束を履行することを前提に、2008年五輪を北京で開催することを決めました。その五輪が間もなく開催されますが、北京が都市計画や環境対策、メディアサービスなどの面で約束した内容は実現したのでしょうか?このたび、世界各国から政府高官やメディア関係者が北京を訪れ、北京が約束を果たしたことを認め、「北京五輪の成功を信じる」と期待を述べました。
まず北京五輪組織委員会は、選手のために美しくて設備の優れた競技場や練習場を提供することを約束しました。そして現在、北京五輪のシンボル的な存在として、メインスタジアムの国家体育場や国家水泳センターが建設され、各国選手から評価されています。そこを訪れた国際五輪委員会のアレックス・ジラディ委員は、「水立方」と呼ばれている国家水泳センターで活用されている技術を評価しました。
「全て完璧だ!なによりも、このプールで泳げばより良い成績を上げることができるそうだから、世界記録を更新できるかもしれない。ここは、外観が美しいだけでなく、競技の必要に合わせて設計されている。ここで泳ぐ選手のプレーを楽しみにしている」
また北京市では、交通の便宜を図って空港や駅、地下鉄などの改修工事を行ったほか、市内を走る車の量を減らすため、7月20日から車のナンバーが奇数か偶数かによって通行を制限する措置を実施しています。これについて中国で8年間暮らしたことがあるインドネシア五輪委員会のプラボウォ氏は、いいアイディアだと評価しました。
「北京市で、自動車ナンバーによる交通規制を実施することによって交通渋滞が緩和される。また、街を走る車が減ったので、大気汚染も緩和された」
最近、北京の大気の質が各国の選手やメディアから注目されていますが、これについて国際五輪委員会のジラディ委員は、「中国が環境の改善で努力してきたことを認めるべきだ」と、次のように述べています。
「中国は、環境を改善するために10年前から、緑化や排出削減、工場の移転などの対策を取ってきた。こんなに綺麗に飾られた開催都市を見たのは初めてだ」
29日正午までに、各国から1万1000人を超える五輪記者が登録を済ませ、取材活動を始めています。その主な仕事場となる北京五輪メインプレスセンターや国際放送センターについて、メキシコのテレビ局の記者ラリオス氏は、こう語っています。
「サービスが行き届いており、非常に満足している。技術のサポートもまったく問題はないと思う」
北京五輪の開幕まであと9日となりました。北京が、五輪を招致したときに交わした約束が果たされたかどうか、それは五輪が終了してみないと判断できません。しかし、こうした行き届いた準備により、ますます多くの人が、約束の実現を確信しているといえるでしょう。(翻訳:鵬)
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