欧州委員会のバローゾ委員長は1日パリで、「EU・欧州連合は、リスボン条約の批准プロセスを推進しなければならない。各加盟国がこの条約を批准しない限り、条約を国民投票で否決したアイルランドとは交渉できない」との考えを示しました。
ポーランドのカチンスキ大統領は1日、リスボン条約がEU全ての加盟国に認められるまで、この条約に調印しないことを明らかにしました。これをうけてバローゾ委員長は、「リスボン条約はEUの27の加盟国が交渉を通じて達成したものである。アイルランドの憲法では、国民投票で条約の批准を決定すると定められているが、他の国はいずれも、議会の表決でこの条約を批准できる。これは、信用にかかわる問題であり、関係政府がこれまでの約束を破ったことは受け入れられない」と述べました。
また、フランスのサルコジ大統領は1日パリで、「カチンスキ大統領はかつて、ブリュッセルとリスボンでリスボン条約の関連文書に2回調印して、EUの他の加盟国に約束をした。カチンスキ大統領はこの約束を守るものと信じている」と語りました。(翻訳:洋)
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