中国四川省の被災地では、多くの救助隊員が被災者の救出に取り組んでいます。それとともに被災地の疫病防止作業を展開しています。疫病予防の任務に当たる専門家数千人が12ヵ所の被災地域で消毒作業と遺体の処理を行っています。これまで、四川大地震の被災地では重大な伝染病や衛生事件は発生していません。
12日に発生した四川大地震によって、大勢の死傷者が出ました。被災地には亡くなった人たちの遺体や生活ごみがたくさんある一方で、気温が高くなっています。このため、重大な伝染病が発生し広がる可能性があります。中国衛生省は地震発生後全国から疫病予防の専門家数千人を集めて被災地に派遣しました。19日までに、疫病予防隊は1億平方メートルにわたって消毒作業を行ったほか、8400人の遺体を処理しました。特に、大勢の死傷者が出た被害の大きな地域では、隊員たちは徹底的な消毒作業を行いました。
その内、綿陽市北川県では、毎日町のいたるところで消毒剤を投入し続けています。綿陽市疫病予防センターの職員馮陽さんは13日に北川に入ってから、毎日10時間以上仕事を続けています。馮さんは「朝7時半に出発して、午後6時まで仕事をしている。消毒のために、時々残業もする。毎日の睡眠時間は5時間ぐらいだ。防護服、手袋、マスク、メガネなどがそろっているので、予防措置は十分だ」と話しました。
北川県の被災地には疫病予防を担当する専門家が100人います。中には地元の職員のほか、江蘇省や、北京市各地から派遣された職員もいます。疫病予防を強化するため、中国人民解放軍は現地に生物化学兵器防御部隊を派遣しました。防御部隊は専門的な設備で消毒の効率を高めました。
綿陽市疫病予防センターの責任者胡勇さんは「みんなで効果的な作業を行い、科学的な疫病予防を行っている。ゴミ捨て場、避難所、遺体、遺体の安置場所を対象に消毒作業を行った。遺体は、消毒したあとたくさんの石灰と消毒剤でおおい、最後に深いところに埋める。消毒と一人一人の疫病予防ができたら、効果が上がる」と語りました。
衛生省の計画によりますと、救援活動が終わっても、これらの消毒を担当する職員は地元で仕事を続けることになりました。このことについて、胡さんは「すべての救助隊が撤収した後も、回りの環境の消毒や、水質の観測、遺体の処理などが必要だ。だから、疫病予防を担当する私たちが撤収するのは最後になる」と述べました。
衛生省の毛群安報道官は記者のインタビューに答えた際「これからの5日以内に、衛生省は2500人の疫病予防の職員を集めて、すべての被災地に派遣する。また、現地への疫病予防のための物資の供給を強化する」と発表しました。
毛報道官の紹介によりますと、職員たちは400台の携帯電話を持って被災地に入り、衛生省と連絡を取っています。衛生省は被災地の状況を分析して疫病の防止活動を統括するとのことです。(05/21 翻訳:Yin)
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