今月12日午後2時28分、中国南西部の四川省成都市北西部の汶川県を中心に、マグニチュード8.0の大地震が発生し、震源地周辺の都市や村では人的、物的に甚大な被害が出ています。
大地震が発生した後、中国人民解放軍と武装警察部隊は即時に出動し、生存者の捜索に取組んでいます。
これまで、地震生存者の捜索に投入された部隊は11万人を超えています。
国防省は「現在、生存者の捜索は重要な段階に入っている。解放軍と武装警察部隊は被災者の避難生活と災害復旧を引き続き支援していく」と表明しています。
大地震が発生した後、震源地の汶川県とその周辺は交通、送電、通信などが機能を失い、外部との連絡が遮断されました。
また、気候も悪く地震によって山崩れも発生しました。余震も頻発する中、解放軍が出動し、第1陣の救援隊は地震発生後の14分間後に被災地に到着しました。
国務院報道弁公室の定例記者会見で18日、国防省の胡昌明報道官は軍による捜索救援活動の進捗状況を説明しました。
胡昌明報道官は「われわれは国民の人身と財産の救出を最大の目的とし、僅かな可能性にも百倍の努力を尽くしていく。武装警察師団の先遣隊200人は大雨の中、21時間歩いて震源地の汶川県に到着した。空軍の緊急救援隊は被災地の確かな情報無しに落下傘降下し、救出部隊の兵士たちは40時間以上かかって出来る限りの方法を尽くし、11歳の少女を救出した。同じような事例は毎日繰り返されている」と語りました。
国防省によりますと、18日午後4時時点までに被災地に投入された軍と武装警察部隊は11万人を超え、出動した航空機は延べ1000機以上に達し、利用されている救援設備は11万台以上に上っています。
負傷者の治療にあたって、解放軍と武装警察部隊は多数の医療チームを派遣して、薬品や治療用機器などを投入しています。
救援の効率向上を図り、軍は指揮体制を整え、救援区域を画定し、人工衛星と大型機械などの先端装備を駆使しています。
解放軍総装備部の馬改河上級大佐は「震災救助にあたって、われわれは科学的手段に基づいて救助の専門性を重要視している。また、壁面貫通レーダーや生体反応装置など捜索用の機器および人工衛星も利用している」と語りました。
現在、生存者救出のタイムリミットといわれる72時間を過ぎたものの、軍による大規模な捜索は継続されています。
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