イラン外務省のムハンマド・アリ・ホセイニ報道官は4日、声明を発表し、国連安全保障理事会が3日、採択した対イラン制裁強化決議案は価値が無いものだ」として、「イランは今後も引き続き自らの核計画を推し進める」と述べました。関係者は「これはイランが国連安保理の新たな決議案をめぐり、アメリカを初めとする西側諸国と新らたな闘争に入ったことを示している」と指摘しました。今日のこの時間はこれについてお話しましょう。
ホセイニ報道官はこの日の声明で、「この決議案はIAEA・国際原子力機関の精神と規約に背き、政治的動機によって採択されたものであり、無価値なもので、批判されるべきである」とした上で、「イラン国民と政府は合法的な原子力開発計画を推し進めるとの決心をぐらつかせることはない」と述べました。
また、イランのIAEA代表ソルタニエイ氏は「新たな制裁決議案はIAEAの問題対応力を弱体化させ、これまでの努力を無駄にする。イラン議会の国家安全保障・外交政策委員会のボロエルディ委員長は「新たな制裁決議案の実施はイランとEU・欧州連合との会談にマイナスの影響を及ぼす可能性がある」と述べました。
国連安保理が3日、採択した対イラン制裁強化決議案はイギリス、フランス、ドイツ3カ国が提出したもので、対イラン制裁強化の3回目の決議案です。新たな決議案はイラン政府高官に対する旅行禁止、貿易・金融制裁範囲の拡大、などの措置を含んでいます。一方、この決議は外交手段によるイラン核問題解決のため、余地を残しました。決議はIAEAの権威を高め、IAEAとイランの協力を強化して、双方の今後の協力を支持する考えを強調するものとなっています。
新たな決議によりますと、IAEAのエルバラダイ事務局長は新たな決議が採択された後の90日以内に、安保理に対し、イラン側が決議の通りウラン濃縮活動を停止するかどうかを報告する必要があります。もし、IAEAの報告でイランの決議履行が認められれば、安保理は制裁を解除することになり、そうでなければ、対イランの制裁を更に強化することになります。
これと同時に、アメリカは最近、「イランが1990年代、核兵器研究・開発に取り組んだことがある」と発表しました。イラン政府は「この情報は全くのでっち上げだ」と反発しています。
イラン側は国連安保理の新たな決議を強く批判すると同時に、IAEA・国際原子力機関を高く評価しました。イラン側は「IAEAは唯一、合法的に、イラン核問題を処理する力を持つ国際機関である。また、イランはIAEAとの協力を通じて、IAEAの枠組みの中で核問題を解決したいとしています。
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