中国国家エネルギー指導グループ弁公室と国連開発計画の共同主催による中国農村エネルギー開発国際シンポジウムが23日北京で開かれました。会議の席上、中国エネルギー主管部門の担当者は、「中国は農村地区で太陽エネルギーや風力、バイオエネルギーなど再生可能なクリーンエネルギーの開発を支援し、持続可能な発展を基礎に、農村のエネルギー問題を適切に解決していく」と述べました。
中国は農業大国であり、農業人口を主とする発展途上国でもあります。改革開放以来、中国はそれぞれの地方に適した方法と、多様な発展方針を取り、農村エネルギーの建設を強化しています。その方法はとはメタンガスや小型水力発電、風力発電を積極的に取り入れ、電力輸送施設の改造や生活、生産の電気使用の条件を改善するものです。こうしたことによって、農村や辺鄙な地区にいる3000万人の電気使用問題を解決しました。
23日に開かれた中国農村エネルギー開発国際シンポジウムで、中国国家エネルギー弁公室の馬富才副主任は、「この数十年で、農村エネルギーの建設は大きな成果を収めたが、一方で、大きな試練に直面している」として、次のように述べました。
「まず第一に、農村の一次エネルギー消費水準は低く、一人当たりの平均は都市の三分の一で、社会主義新農村やゆとりのある社会の建設に必要な消費量を満たしていない。第二に、炊事や暖房用などの基本生活用エネルギーをまだ薪など伝統的なものに頼っている。その三は、エネルギーのインフラ施設が整わず、クリーンエネルギーの利用率はまだ低い。第四は、今後相当長期にわたって、農村部のエネルギー需要は都市より高くなり、石炭や石油などで、農村の経済、社会を発展させることが出来ないだけでなく、環境への圧力が強まる。この問題を適切に処理しなければ、農民の生活レベルの向上や農村の経済社会の持続可能な発展に影響を与えるだろう」と述べました。
また、中国国家発展改革委員会エネルギー局の呉貴輝副局長は、「当面の農村のエネルギー問題について、中国は農村エネルギー開発計画の制定を速め、重点を定めると共にに、電力輸送施設の改造や建設、電力供給の能力を強化し、農村の生活エネルギー消費における電力の利用率を絶えず高めていく」と述べました。
呉貴輝副局長はまた、「経済的で、実用的な再生可能なエネルギーの技術を早く普及させるべきだ。家畜の飼育農家のメタンガス利用を引き続き支援し、バイオエネルギー技術を普及し、農村地区にクリーンエネルギーを提供していく。太陽エネルギー資源の条件を備えた地区で、太陽熱利用技術を運用し、暖房の問題を解決していくべきだ」と述べました。
シンポジウムに出席した中国駐在国連開発計画のナンディ代表は「国連開発計画は中国と引き続き協力を行い、資金や技術の面で、中国農村地区の新エネルギーの開発を支援すると約束しました。
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