ポーランドにアメリカのミサイル防衛システムを配備することについて、両国の三回目の交渉が7日終えました。両国代表は、包括的計画に含まれるいくつかの文書及びミサイル基地を建設する基本協議について話し合いました。今回の交渉は弾みがついたと双方は共に見ています。
交渉は二日間の日程でワシントンで行われました。内容は基地の建設と運営、指揮権、条件つきの米軍駐屯、アメリカの地元への投資、両国の政治防衛における協力などです。このほか、比較的複雑な基地法律の条項についても協議し合いました。国際法やポーランドの法律のほか、アメリカの法律、EUの関連法律、各種の軍事法規を念頭に置く必要があるので、双方が共同で各自の立場を協調することが求められています。
ところで、今回は、これまで最も厳しい交渉でした。しかし、アメリカが立場を少し緩めたことが、最終的に進展をとげるのにつながりました。交渉の中で、ポーランドはアメリカに、三つの原則を申し入れました。すなわち、基地の所有権を有し、基地はポーランドの法律を守ること、納税者は基地のためにいかなる費用も支払わないこと、そして、奉仕ではなくより多くの利益をもたらすことです。これまでに、アメリカは「アメリカがミサイル防衛システムを、ポーランドが土地をそれぞれ提供する」という案を堅持してきました。しかし、今回の交渉では、アメリカはその立場をいくらか緩めました。最初から、アメリカの交渉代表は、ポーランド側の提案を認め、より広い範囲内で協力するという、これまでと違う姿勢で臨みました。
今回の交渉について、双方の交渉代表は、「大きな進展を遂げた。食い違いはまだ一部残っているが、きっと解決できるものである」と見ています。ポーランド代表は交渉後の記者会見で、「今回は協議の原則を踏まえて行った。ポーランドは協議への調印を希望しているが、一定の前提の下で行われなければならない」と強調した上で、「両国は政治の面や決意の面で一致しているので、法律や財政問題を解決する最善の方法を見出すだけである」との考えを示しました。アメリカの代表は、「会談は長期的な協力の基盤である。慎重に運ぶ必要がある」と述べました。
今回の交渉は厳しかったものの、年内に協定を結ぶことを、双方は共に希望しています。交渉のスケジュールによりますと、両国政府は、まもなく協議に仮調印することになります。
この交渉について、世論は、「ポーランドの連立政権が8月に崩壊したことを受けて、議会選挙が前倒しに行われることになった。これは、今後のアメリカとの交渉に影響するか、障害になる可能性がある」としています。これに対して、ポーランドとアメリカは、ポーランドの情勢がいかなる変化が起きても、ミサイル防衛システムの交渉を継続していくべきだと合意しています。(翻訳 朱丹陽)
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