中国企業界代表団がカタール、クウェート、アラブ首長国連邦の湾岸3カ国を歴訪しました。この代表団は中国工商銀行、中国石油天然ガスグループ、上海宝山鋼鉄グループ、安徽省海螺グループなど大手8社からなっています。
今回の歴訪について中国工商銀行の楊凱総裁は、「ここ数年、中東地域経済が好調を見せており、カタール、アラブ首長国連邦などは景気が良い。中国企業がこれらの国に進出すると共に、中東の企業も中国に進出している。中国工商銀行は自国企業と中東企業との取引にサービスを提供し、今回の訪問では商機をつかもうとする」と語りました。
豊富な資源に恵まれた湾岸諸国は膨大な資金力をもち、大規模な建設投資計画を制定しています。
製造業の大国である中国は巨大な国内市場をもち、経済成長の潜在力も大きなため、湾岸諸国との経済の相互補完性が強いのです。
中国の岳暁勇・カタール駐在大使は、「代表団がカタールなどの湾岸諸国を訪問し、投資、銀行、金融など協力を模索することは良い行動だ。カタールを含め、湾岸地域への大企業の進出拡大を期待している」と語りました。
湾岸諸国はここ数年、経済の多角化を進め、中国との金融協力を強めています。
先月、カタールのドーハ銀行は上海市で駐在員事務所を開設しました。
これを受け、中国工商銀行はカタールでの駐在員事務所開設を検討し、カタール側と意向書を交わしました。
これについて、楊凱総裁は、「適切な時期に、カタールや他の中東諸国に事務所を開設し、中国企業と現地企業の業務展開にサービスを提供する」と語りました。
工商銀行の大手顧客で中国最大のセメントメーカーである海螺ブループの任勇副総裁は、「カタール商工業協会や大手建設請負企業と情報を交換し、カタールではセメントの需要が巨大であることが分かった。今後の5年、カタールでの建設投資は1000億ドルから2000億ドルの規模を維持する。また、湾岸諸国市場は景気向上の傾向にあり、我々は販売拡大に全力を挙げていく」と語りました。 (ジョウ)
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