中米両国の司法機関がこのほど、合同行動を取り、二件の海賊版ソフトの生産販売という越境犯罪事件を取締りました。これは中米双方が知的所有権侵害取締り分野での新たな成功した協力活動です。
中国公安省は今回の合同行動について、シンセンで記者会見を開き、今回の知的所有権侵害事件に対する処理状況を明らかにしました。その席で、公安省経済犯罪偵察局の高峰副局長は、「今年7月、中国の公安機関とアメリカのFBI(連邦捜査局)は合同行動を取って、広東と上海で海賊版ソフトの生産・販売という越境事件を二件取締った。中国公安機関は、これまで容疑者25人逮捕し、海賊版ソフトの原盤22枚、高品質の海賊版ソフト及びソフトの原品証明書36万枚を押収し、6000万元相当の事件にかかわる資金や車、そして不動産を凍結し閉鎖した」と紹介しました。
今回事件の容疑者は主に、インターネットを通じて海賊版ソフトウェアの情報を流し、アメリカの仲間と結託し、海賊版ソフトの販売や運搬などの犯罪活動を行っていたものです。この二件の犯罪行為の摘発と処理は、FBIとの関連分野での情報交換と協力によるものです。これについて、FBI北京事務所のヘンダーショット氏は、「米中双方による今回の協力は非常に重要だ」と強調した後、「現在、犯罪組織やその犯罪手段がますます複雑化しているので双方は協力していかなくてはならない。また、国際協力を強化しなければならない。今回の米中双方の協力はその素晴らしい例であり、同時に、企業界と司法機関との協力でも非常にいい例となった」と評価しています。
中米協力が取締ったこの二件の知的所有権侵害行為は、知的所有権に対する越境犯罪行為は各国が直面する世界的な問題となっていることを示しています。異なる国の犯罪者が結託し、多国的な犯罪行為に走ることは、知的所有権への侵害行為がグローバル化しており、まら専業的となり、より発見しにくい場所で行われるようになり、これは各国の司法機関にとって新たなチャレンジとなっています。
これを受けて、中国の公安機関は、去年から新しい策略と対策を見出し、知的所有権侵害行為への取締りに力を入れていきました。そしてそれぞれの侵害行為の特徴に基づき、「取締る対象を誤らず」と「取締り措置を全過程で実施する」という方針を決め、取締りの重点を海賊版を生産し販売する組織者と企画者に定め、その生産、運搬、販売から輸出、及び全体の犯罪ネットワークを破壊することにしています。
中国公安省経済犯罪偵察局の高峰副局長は、「今後は、この面での国際協力を強化し、越境犯罪の取締まを重点にする」とした上で、「中国の政府と公安機関は世界各国の知的所有権者の権利を保護することを重視している。これからは、世界各国の司法機関と協力して、知的所有権侵害行為を取締り、知的所有権を持つ人々の権利と世界の経済協力と貿易の正常な秩序を共同で保護していく」と述べました。
高峰副局長は、さらに、今年下半期、公安機関が新たな措置を講じ、中国の知的所有権の刑事保護活動を新たな段階に引上げていくをことを明らかにしました。(翻訳:東)
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