現在、知的所有権保護は中国の国家戦略となっています。政府は中国各地で知的所有権の専門的執行活動を何回も展開し、知的所有権侵害の違法行為を厳しく取り締まってきました。北京市知的所有権局の高官は「今年、北京はオリンピックに関する知的所有権の保護を強化し、インターネットの権利侵害に対する取り締まりを強化すると共に、市全体で、良好な知的所有権保護の雰囲気を作り上げていく」と述べました。
中国は知的所有権の侵害行為を取り締まるため、多くの措置を講じてきましたが、偽者の製品が中国で一定の市場を持っていることは否定できません。北京市知的所有権局の王力軍副局長の話では「北京市は専門の活動グループを発足させ、知的所有権の専門的執行活動を通じて、知的所有権所有者との対話や交流を強化し、知的所有権侵害の違法犯罪を厳しくとりしまっていく」と述べたあと、
「2006年北京は知的所有権保護の活動グループを発足させた。発足後の一年で、北京市は知的所有権保護についての協力システムを推し進め、重大な知的所有権侵害案件を処理している。2006年以来、北京市の各部門は重点分野について、所有権侵害と偽商品製造の取り締まり活動を行い、知的所有権侵害の違法行為を強力に取り締まり、知的所有権所有者の合法的権利を守った」と述べました。
去年、北京市は商標の侵害事件2000件を摘発し、各種偽造、偽者商品の案件を1300件、700万枚の海賊版DVDおよび大量の海賊版図書を摘発し、一部の違反者を逮捕しました。
これと同時に、北京市はソフト、服装などの分野で偽のブランドを摘発しました。シャネルやルイビトンなど五つの国際ブランドが北京秀水服装有限会社を商標侵犯で訴えた案件では、いずれも5社が勝訴し、賠償金を獲得しました。
このほか、北京は外国の知的所有権機構および組織と連絡を取り、アメリカ、韓国、EUなど政府、協会、企業代表の来訪を受け入れ、知的所有権保護の面で十分な交流を行いました。
王力軍副局長によりますと、北京市での知的所有権保護活動は大きな成果を収めたものの、社会全体では知的所有権を尊重し、保護する意識はまだ十分でなく、偽ブランドの流通はインターネット上に転換する傾向があります。こうした問題について、北京市は以下の措置を重点的に取ります。
「北京市全体で知的所有権保護の宣伝活動を展開し、オリンピックに関する知的所有権、著作権、商標権、専売権などを重点として、法律執行活動を強化し、法律執行と刑事司法を結び付けるシステムをつくる」と述べました。
2008年北京オリンピックが近づいてくるにつれて、オリンピックに関する知的所有権保護は各方面から注目されています。去年、北京市はオリンピック商標に関する百件あまりの案件を取り締まり、今年、北京市はオリンピックに関する知的所有権への即応組織を発足させました。侵害行為が発生した場合、執行部門は24時間内に現場に到着し、関連の問題を解決します。
現在、インターネットを利用した海賊版問題は日増しに目立っており、北京市はデジタル技術などを駆使して、ハイテク手段で、デジタル版権の保護を強めています。北京市関係部門は「デジタル版権保護プロジェクト」をスタートさせ、デジタル版権の登録プラットフォームを樹立し、デジタル作品についてのIDカードを作り、デジタルシステムを通じて、デジタル作品を中に入れ、知的所有権所有者や消費者に確認してもらうことにしています。
今年、北京は一連の知的所有権保護の宣伝活動を行いました。例えば宣伝のパンフレットを配り、関連の問題に回答したり、オリンピックに関する知的所有権の知識についてのテレビコンテストを行ったり、乗り物のバスや流動的なメディアに、知的所有権のポスターを掲載したりしています。
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