中国知的所有権保護ハイレベルシンポジウムが24日北京で開かれました。席上、中国の呉儀副首相は基調講演を行い、「中国はすでに知的所有権を国家競争力の重要な一部分としており、ここ数年知的所有権の保護で大きな成果を収めた。今後もより効果的な措置を講じて、知的所有権の保護を強化していく」と述べました。
このシンポジウムには、中国政府部門の責任者や国際組織、世界の大手企業、中国国有企業の代表、及び、中国駐在の外国使節、記者ら800人余りが出席しました。
席上、呉儀副首相は、「ここ数年、中国政府は知的所有権の保護を国家戦略とし、一連の措置を講じ、大きな成果を収めた」と述べました。去年、中国では、各種のいわゆる海賊版の製品7300万件を没収し、また、全国の税関では、知的所有権を侵犯した2億元以上に相当する各種類の輸出入貨物を押収しました。現在、中国の50の都市では、知的所有権侵害行為告発センターを設置し、正当な権利を持つ人の利益を保護しています。
呉儀副首相はまた、今年は知的所有権の保護を一段と強化して行く」として、次のように述べています。
「中国の知的所有権保護の道のりはまだ遠い。自主的な知的所有権の数は未だ少なく、競争力は弱い。知的所有権をめぐる紛争は頻発しており、海賊版や偽造品、粗悪品が目立っている。法に基づく知的所有権の保護はまだ足りず、意識も弱い。中国政府は、今後も知的所有権の保護を一段と強化して行く決意だ」と述べました。
呉儀副首相はまた、「知的所有権侵害の特徴から、中国は今年、商標、著作権、特許、税関の知的所有権の保護に関する14項目の法律、法規を制定し、7項目の知的所有権司法解釈、指導意見を制定する。そして、知的所有権の侵犯行為を効果的に抑え、刑事罰も強化して行く。さらに、企業は正規のソフトウェアを使用するよう促し、今年中に、国家知的所有権戦略を制定する」としました。
呉儀副首相はその中でまた、「ハイテク技術の発展につれて、知識経済の振興、経済のグローバル化の加速によって、知的所有権の重要性は大きく向上した。知的所有権の保護は中国の国際競争力の向上にとって当然の選択だ」として、知的所有権を重視し、実際行動によって、他人と自己の権益を保護するよう中国企業に呼びかけました。
このシンポジウムに出席したWTO世界貿易機関事務局知的財産局のオッテン局長は「海外における中国の知的所有権の保護はますます重要となっている。中国の輸出製品、技術及び企業の海外投資、中国人と中国企業はより多くの自主的な知的所有権を持つようになった。今や中国は世界の開発中心地となっている。よって、中国はWTO の関連協定を守り、自らの職責を履行し、他人の知的所有権の保護だけではなく、中国自身の知的所有権の保護も認識するべきだ」と述べました。
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