温家宝首相はこのほど開幕した全国人民代表大会会議で政府活動報告を行い、その中で、知的財産権の保護に更に力を入れる必要があると強調しました。これについて当放送局記者のインタビューに答えた全人代の代表は「知的財産権の保護活動は中国の発展にとって極めて重要である」と位置づけしたあと、関連の法律の制定とその実施、知的財産権の保護に対する国民意識の向上、この分野における国際協力の強化など一連の活動を進め、技術の革新と発展を促すことを提案しました。
人民代表であり、レノボ・グループの総裁でもある柳伝志氏は、インタビューに応え、中国政府が知的財産権の保護の面で尽くした努力を高く評価したあと、「知的財産権を保護することは中国の発展に重要な役割を果たしている。中国政府だけでなく、企業も国民達もこの点を意識し始めた」と話していました。
レノボ・グループは中国の PC 業界のトップメーカーで、去年4月にはアメリカのマイクロソフト社と12億ドルに上る契約に調印し、Windowsソフトウェアの正規版をレノボPCにプレインストールしたあと、海賊版の取締りにも取り組んできました。また、中国企業による中国企業財産権連盟も北京で発足し、平等な競争と共同の発展を提唱し、知的財産権への侵害行為に対する取締まりを提起したのです。
この連盟の創設者の一人、盛大グループの唐駿総裁は「中国政府が知的財産権の保護活動に力を入れたことにより、私たちは将来に期待を持てるようになった」と話したあと、「マイクロソフト社であろうとわが社であろうと、いずれも知的財産権の保護を通じて利益を上げてきた。10年前、または5年前や3年前と比べて、知的財産権の保護活動は中国全土でよりよく繰り広げられている。これは私たちに大きな励ましとなっている」と語っていました。
マイクロソフト(中国)有限公司の劉鳳鳴副総裁はインタビューに応じた際、「ここ数年、知的財産権の保護と海賊版取締りに関する法律や法規は中国で相次いで公布されている。これらの法律や政策は中国のソフトウェアー業界の発展にとってプラスとなっている。またビジネス環境の規範化、経済秩序の調整、そして中国のソフトウェアー業界の育成にとってもこれは非常に重要だ」と話しました。
また、全人代代表の龍新民国家知的所有権局局長は、「版権に関する立法活動を強化し、その健全化を図り、特に典型的な侵害事件を厳しく処理しなくてはならない。私たちは自分たちの技術革新能力を守るべきであり、海外の知的財産権所有者の中国での利益をも保護するべきだ」と述べました。
龍局長は最後に「知的財産権保護の実施で、最も基本的なのは国民に対する関連教育を押し広め、国民のこの面での意識を向上させると同時に、知的財産権保護における国際的な交流と協力を更に強化させることだ」と述べました。
|