IAEA・国際原子力機関のオリ・ハイノネン事務次長が率いる代表団は11日、イランの首都テヘランに到着しました。この代表団は技術、法律、政策関連の5人の専門家からなり、イランの関係部門と共に核問題を解決する行動計画を検討します。では、IAEA代表団のイラン訪問はイランの核問題に転機をもたらすのでしょうか。
IAEA代表団はイランの核問題首席交渉代表である国家最高安全保障委員会のラリジャニ氏の招きに応じてイランを訪れたものです。ラリジャニ代表は先月24日ウイーンで、IAEAのエルバラダイ事務局長と会談し、IAEA代表団をイランに招き、難航中の核問題を解決するために、共に行動計画を立てることを提案しました。
また、イラン議会の外交・国家安全保障委員会のボロエルディ委員長は、「IAEA代表団を招くことは、ラリジャニ氏が引き続きEU・欧州連合のソラナ共通外交・安全保障・上級代表との会談を続け、技術的障害を取り除くためのものだ」と明らかにしました。
そして、IAEAのエルバラダイ事務局長は9日ウイーンで、「イランはナタンツの核施設でウラン濃縮用の遠心分離機の設置を延期した。これはイラン核問題の行き詰まりを打開するシグナルだ」と語りました。
しかし、残念なことに、IAEA代表団がテヘラン入りした日に、イラン側から不協和音が流れてきました。イランのアハマディネジャド大統領は、「IAEA代表団との会談を通じて、イラン核問題に関するすべての疑問を解消したいが、イランはウラン濃縮を停止はしない。遠心分離機の設置スピードは調整できるが、イランが自らの権利を放棄して核活動を停止するとの幻想は抱かないほうがいい」と語りました。同じ日、イランのモスタファ外務次官は談話を発表し、「イランは一貫して核活動を続け、如何なる新しい変化もない。会談によって、イランの核活動がより透明で、合法的なものとなるだろう」と語りました。
また、アメリカメディアの報道によりますと、衛星写真によって、イランが空爆に備え、ナタンヅ基地周辺の山脈にトンネルを掘っていることが分かりました。情報の真否はともかく、アメリカがイランの核計画について深く懸念を感じていることは分かります。しかし、イランは自ら既定した目標を目指して核計画を進めようとする決心に変わりはないということです。このような状況の下で、イランがIAEA代表団の訪問を受け入れても、この問題に転機が訪れたと言えるようになるまで、まだまだ時間がかかりそうです。(07/12 翻訳者:Lin)
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