イランが先月23日に15人のイギリス海軍兵士を拘束してから、1週間が経ちました。この問題でイランとイギリスは今も厳しく対立しています。
先月28日、イラン国営テレビは15人のうち唯一の女性兵士ターニーさんの映像を放映しました。
ターニーさんはイスラム風の黒いスカーフ姿で、「イラン海域に侵入した」と認めました。
その後、イランのモッタキ外相は「一両日中にターニーさんを解放する」と発表しました。
29日、安保理はイギリスの要請に応じ、声明を発表し、イランのイギリス水兵拘束に「深い懸念」を表明しました。
イランは問題の二国間交渉による解決という立場を堅持しており、「第三者を巻き込もうとする試みは役に立たない」とイギリスを非難し、女性兵士の解放を中止しました。
30日、イラン国営テレビは今度は拘束された男性兵士サマーズ氏の映像を放映しました。
サマーズ氏は「許可なくイランの領海に侵入したことをイランの国民に謝罪したい」と述べました。
イランは更に女性兵士ターニーさんの手紙を相次いで公開しました。
手紙の中でターニーさんは「私は、ブッシュ、ブレア両政権の介入政策の犠牲になった」と述べ、イラクからの軍の撤退をイギリスとアメリカ政府に求めました。
このイギリス軍水兵拘束事件では「イランの領海に侵入したかどうか」が争点となっています。
ランのアハマディネジャド大統領は「イギリス水兵がイラン領海内に違法に侵入した」とし、ブレア政府に謝罪を求めました。
これに対してイギリスは「15人が拘束された時には、イラクの領海内にいた」とし、衛星によるデータで証拠を示しました。
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