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国連安保理、イラン核問題に関する新決議を採択
   2007-03-25 15:22:54    cri

 国連安全保障理事会は24日午後、イランの核問題に関する追加制裁を盛り込んだ1747号決議を全会一致で採択しました。新しい決議はイランの核計画とミサイル計画に関連する分野を対象とする制裁を強めると同時に、交渉によるイラン核問題の解決を強調しました。

 新たに採択された1747号決議では「イランが直ちにすでに採択されている1737号決議を実施すること。イランの武器輸出を禁止すること。イランの核計画とミサイル計画に関わる個人や企業の資金を引き続き凍結すること」を盛り込んだほか、国際社会に対しては「イランへの武器輸出を控えなければならないことや、イラン政府に財政面の支援提供を約束しないよう」呼びかけています。

 また、この決議は「IAEA・国際原子力機関が60日間以内にイランを対象とする決議の実施状況について報告を提出すると同時に、政治と外交ルートを通じて問題を解決すること」を求め、「もし、イランが関連決議を実施するなら、制裁を中止できる」ことを確認しています。このほか、南アフリカ、インドネシア、カタールなどの国の求めに応じて、決議には「IAEAの役割を強めていくこと。またイラン核問題の解決が世界核拡散防止や、中東地区での大量破壊兵器をなくす目標の実現に役立つこと」といった表現が盛り込まれました。

 イギリスのパリー国連大使はアメリカ、ロシア、中国、イギリス、フランス、ドイツの6カ国の外相らを代表して、安保理が新決議案を採択したことについて共同声明を発表しました。この共同声明は「安保理が1747号決議を採択したことは国際社会のイラン核問題に対する関心の強さを示している。われわれ6カ国はイランがこの前の安保理とIAEAの決議を実施していないことを残念に思う。イランは国際社会の要求に従うべきだ」と呼びかけています。

 去年の12月23日、安保理は第1737号決議を可決し、イランのウラン濃縮活動の停止を求めました。また、核計画とミサイル計画に関わるイランの企業10社と個人12人の資産を凍結しました。また今年の2月22日に、IAEAは安保理に「イランは決められた60日間以内にウラン濃縮活動を停止していない」という報告を出しました。その後、アメリカ、イギリスなどはもっと厳しい制裁措置が必要だとして、新しい決議草案を出しました。この決議草案については各国の意見の食い違いが大きかったため、数回にわたって修正された後、24日になって可決されたものです。

 この問題について専門家は「当初のアメリカやイギリスなどの立場と比べて、1747号決議で定めた制裁措置は緩やかなものだ。しかし、決議が全会一致で可決されたことは、イランに対して、もしイランが安保理の決議を無視すれば、もっと厳しい制裁に直面するというシグナルを送ったことになる」と見ています。

 イランのアフマディネジャド大統領は安保理の投票が行われるその日にニューヨークにある国連本部に赴いて、イランの核政策を説明する予定でした。しかし、アメリカ側からビザを受けられないことを理由に、土壇場になって出席をキャンセルしました。イランのモッタキ外相が大統領の変わりに会議に出席しました。

 モッタキ外相は採択後にコメントを発表し、「追加制裁決議は違法で不当なものだ」とした上で、「イランの核計画は平和的な利用を目的としており、イランにも原子力を平和的に利用する権利がある」と重ねて表明しましたが、6ヶ国による「イランの核問題を解決するための交渉を再開する」という提案には触れませんでした。 (翻訳:殷絮)

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