中国の伝統的な祝日・春節の期間中、中国各地では、オーケストラやオペラといった舞台芸術、それに「廟会」と呼ばれる縁日の市、書画展などさまざまな文化イベントが行われています。
今年の春節期間中、北京、上海、広州などの大都会では、大規模な文化イベントや交響楽、オペラ、舞台劇などが相次いで上演されています。上海や広州では、イタリア・マントバーニー楽団のアジアツアーが始まっており、一方、北京では、19日から、ロシア・バレエ団が「白鳥の湖」など有名なバレエの公演を始めてたほか、人気のある漫才や京劇なども行われています。
北京市文化局の王珠副局長は記者のインタビューに答え、「今年春節期間中の文化イベントは、古典の名作が多くて、ジャンルも多く、そして、公演回数も多いという特徴がある。音楽、歌舞、戯曲、雑技など全部で200あまりの出し物が予定されている」と語りました。
また、王珠副局長は「春節に入り、北京のイベント興行は最盛期を迎えている。今年のイベントは、バラエティにも富んでおり、舞台芸術のほか、新作映画の公開、縁日の市、花祭り、提灯祭り、それに、図書館や文化館でのイベントも予定されているため、例年に比べて、種類が多くなり、地域の特徴を強く出している」と述べました。
中国西南部の都市・四川省の成都市では、地元の特色を生かしたイベントが行われています。成都は、グルメと観光で中国でも有名な場所なので、16日から観光スポットを中心に盛大な縁日の市が開催されています。そこでは、市民や観光客は、お祭りや民俗展覧会、パレード、ゲーム、飲食などを楽しむことができます。成都市のイベントの組織委員会の責任者・何紅英氏は「春節を祝うイベントを数多く予定しているが、戯曲や雑技、歌と舞踊、コント、漫才など種類がたくさんあり、いずれも成都ならではの特徴を持っている」と述べました。
一方、2008年に向けて、全国各地のオリンピック開催都市では、オリンピック・キャンペーンが、各イベントの重要な内容となっています。ヨット競技の開催地である東部の青島市では、オリンピックをテーマとする書画大会が多くの愛好者を集め、市民参加型の春節対聯コンクールも開かれました。また、北京では、大型の縁日の市と大型提灯祭りにもオリンピックの関連コーナーが設置されています。北京市文化局の関係者・阮(げん)蘭玉氏は「今年、北京の縁日で、最も注目を集めたのはオリンピックの関連イベントである。厂甸廟会、大観園廟会、龍潭湖廟会などでは、オリンピックをモチーフにしたオブジェが作られ、蓮花池廟会では「オリンピック・サイン・ウォール」が設置されたほか、オリンピックをテーマとする展覧会、コンテスト、講座なども開かれている」と述べました。(翻訳:ミン亦氷)
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