旧正月である春節は、中国では最も重要な伝統的な祝日ですが、この20日は、この旧正月の3日目です。これまで、中国各地の人々は、年始周りをしたり、縁日に出かけたり、パーティーを開いたりして、あちこちで祝日ムードが高まっています。
中国人にとって重要な意義を持つ春節には、さまざまな慣わしがあります。そのうち、"一家団欒"がトップに置かれているようです。大晦日に家族全員が集り、行く年を送り、来る年を迎える意味が含まれる夕食、中国語では「年夜飯」をとります。
ではまず、中国西南部の成都で行われたこの「年夜飯」にご案内しましょう。これに参加する人はすべてが子供がないか、或いは子供が国外に長期滞在している一人暮らしのお年寄りです。ですから地元政府と多くのボランティアがこれらお年寄りのために、今年の「年夜飯」を支度しました。
この「年夜飯」に参加した74歳の張元莉さんは、記者のインタビューに答え、「今日、私もこの『年夜飯』に招かれ、非常に喜んでいます。普段はずっと一人ぼっちですから、今日の『年夜飯』に呼ばれ、とても興奮しました」と話しています。
また就職したばかりの余波さんは、ボランティアとしていち早く会場に来ました。余波さんは、「ボランティアとして、これらのお年寄りと一緒に春節を祝うことができて、非常に光栄だ」と話したあと「私が世話をしているお年寄りはネットサーフィンが好きです。私はコンピュータ専攻ですから、この面でサポートすることができます」と語っていました。
中国北方の天津市の市民たちも、祝日の雰囲気を存分に味わっていました。特に特色のある民俗イベントが内外の観光客と市民を引き付けています。
天津市の古い街角といえる楊柳青では、ヤンコー踊りのリズムの中で民俗的特色のある春節祝賀イベントが始まりました。そしてここでは中国の伝統的なお芝居や夜景観賞、古代馬車のパレード、雑技、武術などの27の民俗的イベントが行われています。
また、北京では人気のある縁日には、オリンピックというテーマが大いに取り入れられています。今年の春節、それぞれ名の知れた縁日ではいずれも、オリンピックに関するイベントが取り入れられ、オリンピックをテーマとした景観、サイン・ウォール、展覧会、クイズと講座などが行われています。
なお、南の広州では、年に一度の花市場が例年のように開かれました。
広州では、春夏秋冬の四季にそれぞれ違う花がお目見えし、人々の目を引きます。広州の花の歴史は千年以上もあることから、広州は"花の都"とも呼ばれています。そして毎年の春節期間に開かれる花市場は、これまで200年以上もの長い歴史を持つ伝統的なイベントなのです。花市場を見て回る劉玉梅さんは「春節での花市場はみのがせません。人が花を買っているのを見ているうちに、自分でも興奮して、買っちゃいます。そのなかで社会の安定と人々の生活がゆたかになっていることを感じ取れます」とニコニコしながら話してくれました。
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