北京市衛生局の金大鵬局長はこのほど記者会見し、「北京の公衆衛生を守る体制はここ数年大きな進展を見せ、突発事件への緊急対応を確立した。また、今年のオリンピック開催準備作業において食品衛生、飲料水の安全および公共の場所に対する監視・管理を強化する」と述べました。
首都である北京市は全国一の医療環境に恵まれており、衛生サービスも全国の平均レベルを上回っています。
金大鵬局長は、「北京市では新しい伝染病と重大な伝染病の発生と流行に対応する効果的な予防と抑制の体制がほぼ構築されており、都市部から農村部までの医療救援ネットも初歩的に確立されている。公衆衛生上の突発事件への応急処置能力は大幅に向上し、来年開催のオリンピックに向けて、公衆衛生の確保と一流のサービスを提供するための基礎を作った」と述べました。
金局長はまた「ここ数年、コミュニティーの衛生体制が整備されており、より多くの市民はコミュニティーの衛生センターで診察を受けている。2005年末までに、北京市のコミュニティー衛生センターとステーションは3000カ所にのぼっている」と明らかにしました。
このほか、北京市は集団災害の医療救援における国際交流と協力を強化しています。
2004年から、北京市衛生局はフランスと救急協力プロジェクトを実施し、フランス、オーストラリア、ニュージーランドなどの国と交流し、医療従事者を派遣しています。
来年のオリンピックを迎え、北京は市の緊急医療救援センター、協和病院など20の病院と医療サービス機関をオリンピック専用の医療サービス機関として指定しました。
また、疾病予防と応急処置能力を向上させるためのトレーニング活動を展開し、公衆衛生にかかわる事件の応急処置や食品安全などの分野で関係者に対する技能訓練を実施しています。
金大鵬局長は「今年はオリンピックの準備活動が重要な段階に入っており、公衆衛生体制の整備と伝染病の予防と抑制は今年の活動重点である。伝染病の予防を厳重にし、都市全体を統合した抑制のメカニズムを確立し、予防体制、情報通報システム、緊急対応処置体制を整備し、伝染病の予防と抑制のための制度的保障を図る」と述べました。
金局長は更に「食品飲料水の安全のため、公共の場所への監視を強化する。今月17日から各種の飲食施設に対する検査を実施し、オリンピック組織委員会と契約を結んだホテルや試合会場周辺での監視を開始し、都市部周辺と観光地の医療従事者と一般市民に向けた救急技能訓練を実施する予定である」と明らかにしました。
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