2008年、第29回夏季オリンピック大会が中国の北京で開かれます。北京オリンピックの準備期間中に、国民がスポーツやオリンピックへの関心を高め、全国的なオリンピックムードを醸し出すために、中国国家体育総局はこのほど、2007年に、全国的な範囲で「オリンピックに向けた全国民健康作り運動」と題する活動をさらに拡大すると発表しました。
中国国家体育総局が組織した「オリンピックに向けた全国民健康作り運動」は、2006年から始まったものです。一般の国民が健康作り運動に参加することを組織するとともに、国民の中にスポーツとオリンピックに関する知識を普及します。この運動の意義について、中国オリンピック委員会の劉鵬議長は、「オリンピックに向けたこの運動は、オリンピック精神を普及させ、北京オリンピックが示した『人間性のオリンピック』という理念を実践することだ。幅広い人の参加がなければ、オリンピックの理想を実現するとは言えないからだ」と話しました。
「スポーツを発展させ、国民の体力を強化する」ことは、中国政府がスポーツ活動を展開する根本的な目的です。オリンピックに向けた全国民健康作り運動は、オリンピックの開催をきっかけに、人々がスポーツや健康作りに対する関心を高めると共に、体を鍛え、体力を強化することを促そうとしています。
報道によりますと、2006年、中国で「オリンピックに向けた全国民健康作り運動」に参加した人数は百万人以上に達したということです。中国国家体育総局は2007年には、この活動の規模をさらに拡大することを決めました。計画によりますと、2007年、全国的な範囲で、登山やピンポン、水泳、テニス、ドラゴンボート、獅子舞など国民に喜ばれる65項目の活動を行うほか、各地の体育行政管理部門が地方でもスポーツ活動を組織するよう求めています。
運動の実施に当たっては、社会の各レベル、各年齢層の人々がみんな参加できるように配慮されています。中国国家体育総局のホウ建中副局長は、「お年寄りにはお年寄りに合う運動を、若者には若者の特徴に合わせた運動を提唱している。また、地域の特徴も活かすため、その土地柄に合わせた活動を展開していくべきだ」と語りました。
また、この運動が順調に展開できることを保障するため、中国国家体育総局は、北京オリンピック開催までの今後二年間に、国家スポーツ宝くじの収入から一部を拠出して、運動の経費とすると共に、農村に公共スポーツ施設を建設する計画です。「オリンピックに向けた全国民健康作り運動」の効果について、ホウ建中副局長は、「国民が最終的な審査員だ。国民がオリンピック運動の喜びを分かち合い、健康作り運動がもたらすメリットを享受できることを期待している」と述べた上で、「活動が組織化され、それに参加する人が多ければ多いほど、この運動は成功したといえる。人々がみんな喜んで体を鍛え、体力を強化するようになればいい」と話しました。
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