国連気候変動枠組み条約の第12回締約国会議がこの6日から17日にかけてケニアの首都ナイロビで開催されています。
会議の最も重要な一環であるハイレベル会議は15日開かれました。
会議には国連のアナン事務総長、ケニアのキバキ大統領、各国の閣僚100人余りおよび6000人以上の代表が出席しました。
挨拶に立ったアナン事務総長は「気候変動は環境問題だけでなく、人類の健康、食糧供給などにとって課題となり、世界の平和と安全保障にも脅威となっている」と述べました。
アナン事務総長は「われわれは政治的勇気をより多く発揮すべきである。今回の会議では全世界の指導者が気候変動問題に真剣に対応していくことを示した。当面、気候変動が起きているかどうかは問題ではなく、われわれが気候変動の緊急情勢に即時に対応策を実施できるかどうかが問題となっている」と述べました。
ハイレベル会議の議長を務めるケニアのキブワナ環境相は「今回の会議が開かれて以来、大きな進展を見せている。鍵となる問題の多くが解決され、他の重要問題でも見解の一致に至っている。参加者は協力の精神を示した」と語りました。
また、ケニアのキバキ大統領は「アフリカ諸国を含め、気候変動は発展途上国に深刻な影響を与えている。気候変動への対応で先進国は途上国を支援すべきである」と述べました。
キバキ大統領は「発展途上国にとって、温室効果ガスの削減で払った努力が支援されなければ、気候変動による各問題の解決は不可能である。途上国に対する技術と資金援助の拡大は重要であり、地理情報システムとリモート・センシング技術の進歩は気候変動に対応する上での新しい手段となる。気候変動情報をできるだけ早く獲得することもアフリカ諸国にとって大切である。気候情報に基づいた政策決定はアフリカ諸国の気候変動への対応能力を向上させる」と語りました。
中国外務省条約局の蘇偉副局長は「技術の進展は気候変動問題の根本的な解決ルートである。技術の進展が実現しなければ、化学石油エネルギーへの過度の依頼は改善できない。この面で先進国は先端の技術と開発能力をもっている。温室効果ガスの削減で先端技術を譲渡することを含め、途上国に対する気候変動対応への支援が義務である」と語りました。
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