国連安保理の15のメンバー国は9日、次期事務総長を韓国のパンキムン外交通商相に指名すると国連総会に正式に提案しました。指名は国連総会の許可を得なければなりませんが、パンキムン氏が国連の8代目の事務総長になるのが決定的だとされています。
国連事務総長の選任について、安保理は今年7月から非公式投票を四回行ってきました。今回が正式の投票になりますが、その前に、他の候補者は脱落し、パンキムン氏が残りました。
9日の投票が終わってから、安保理の今月の輪番議長である日本の大島賢三国連大使は、今総会のハリファ議長にこの結果を報告しました。これを受けて、ハリファ議長は、事務総長候補の任命書の起草に協力と、明らかにしました。慣例によりますと、総会は全会一致の形で事務総長を選任します。もし、選任されれば、パンキムン氏の任期は2007年1月1日から2011年12月31日までになります。ミャンマーのウータントについで、パンキムン氏は二人目のアジア出身の国連事務総長になります。
今年62歳のパンキムン氏はソウル大学の外国語科出身で、アメリカのハーバード大学のケネディー政治学院の行政学修士号を取得し、1970年、韓国の外交通商省に入りました。この37年間、重要な外交を担当し、そのうち、国連で10年間仕事を続けました。1999年、ウィーン駐在韓国大使として、「包括的核実験禁止条約」の準備委員会の議長を努めました。
ところで、パンキムン氏が国連事務総長に正式に指名される直前に、朝鮮が核実験を実施しました。朝鮮半島の核問題について、これまでパンキムン氏は、もし選ばれたら、この問題解決に積極的に取り組んでいくと強調しました。この中で、「韓国の外交通商相として朝鮮を訪問するのは、制限される。しかし、国連事務総長に就任すると、韓国と朝鮮の間を斡旋して、朝鮮半島内部の協力と6ヵ国協議のプロセスを推し進めていく」と語り、必要となれば、自ら朝鮮を訪問し、ピョンヤンとの接触を試みるとの意欲を示しました。
アナン事務総長は9日、声明を発表し、「安保理が次期事務総長をパンキムン氏に指名することを歓迎する」とした上で、パンキムン氏に関しては、仕事の関係で付き合ったことがあり、非常に尊敬すべき人物だと高く評価しました。また、国連総会がいち早く事務総長選任を承認することを希望し、交替作業に全力を挙げて協力すると、強調しました。
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