14日に予定されていたEUのソラナ共通外交・安全保障上級代表とイランのラリジャ二最高安全保障委員会事務局長の協議が延期され、補佐官レベルの会談が実施されることになっています。
9月9日と10日、ソラナ上級代表とラリジャ二事務局長の会談は進展を見せました。ソラナ上級代表の報道官は「協議の再開は今回補佐官レベルの会談によって決まる」と述べました。EU内部ではイラン制裁の早期実施への反対が高まっています。
EU諸国はイランと密接な経済貿易関係をもっており、原油輸入依存度の高い地域として、世界第4の産油国に刺激を避けています。
EUはイランの核問題で交渉による解決を引き続き主張しており、制裁を希望せず、戦争でイラク情勢が難局に陥っているアメリカに欧州の外交理念を説明し、中近東地域および世界での影響力を拡大する狙いです。
イランはEUとの協議で一定の柔軟性を示しています。ソラナ上級代表との会談を前に、ラリジャ二事務局長はEU主要国を歴訪し、立場を説明しました。
アメリカを訪問したハタミ前大統領は「前提条件がなければ、協議を歓迎する。西側が交渉の用意があれば、ウラン濃縮の一時停止を議論する可能性がある。議論は濃縮停止の判定規準、開始時間と期限が含まれる」と語りました。
世論は「ハタミ前大統領の発言はイラン政府の意欲を示した」とし、この9日と10日の会談でイランは2カ月間の濃縮停止を提案しました。
アメリカはイランに対する制裁を20年間以上実施しており、安保理でのイラン制裁決議が採択されれば、イラン経済は大きな衝撃を受けます。
世論は「核問題でイランの方策は自国の最大利益を狙って崖を歩いており、一定のリスクがある」としています。
イランは2003年、イギリス、フランス、ドイツEU主要3カ国と協議した結果、核拡散防止条約の追加議定書に調印し、2004年、ウラン濃縮関連活動の停止でこの3カ国と合意しました。
世論は「イランは核拡散防止の原則を守り、平和利用目的の核開発の権利を擁護する」と見ています。安保理常任理事国でロシアと中国は制裁に反対してます。イランは適時に濃縮一時停止の意欲を示し、EUとの交渉を維持し、アメリカを孤立させば、安保理での制裁論議は開始できなくなります。
EUのソラナ上級代表は「イランが交渉を継続する限り、国連による制裁は可能ではない」としました。
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